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ファーストサマーウイカ、清少納言は重圧→共感「自分を見ているよう」…大河ドラマで好演中

スポーツ報知 2024年7月28日 20時45分

 女優でタレント・ファーストサマーウイカが、放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜・後8時)で清少納言役を演じ、好評を博している。このほど、スポーツ報知などの取材に同役との共通点や、今後の展開への思いなどを語った。(奥津 友希乃)

 「源氏物語」の作者・紫式部/まひろ(吉高由里子)の半生を描く同作。ウイカは「枕草子」の作者で知られ、21日の放送回でこの世を去った中宮定子(高畑充希)に仕えた清少納言/ききょうを好演している。

 女優にバラエティーに多方面で活躍中のウイカは、本作が大河初出演で「吉高さんと高畑さんという世代の近い圧倒的な“二大天才”とお芝居させていただけるなんてうれしい気持ちでいっぱいでした。でも、それ以上に『え?主役の紫式部のライバルの清少納言役!?』という驚きが大きかったです」と、大役を射止めた喜びと驚きを振り返る。

 初登場時から、まひろに対して勝ち気で歯に衣着せぬ物言いが話題に。「はまり役」として大きな反響を呼んだ。ウイカ自身も「ひじょ~うに(非常に)、自分と考え方が近い」と断言する。

 当初感じていた重圧は共感へと変化し、「清少納言って顔立ちもだいたい漫画とかでもキツネ目で描かれていて『私じゃん』と。自分を見ているようで、『さすがに言い過ぎでしょ』とも思わないというか。役への感情移入とも違って『そうでしょう、この言動以外ないよね』と。彼女を知れば知るほどプレッシャーはなくなりました」と臆することなく演じ切っている。

 さばさばとしたキャラクターの一方で、高畑演じる中宮定子への健気な献身ぶりは、回を追うごとに共感と感動を誘った。端的に言えば、清少納言にとって定子は永遠の“推し”。ウイカは、そのオタクぶりを「強火定子担ですよ」と現代風に形容する。

 「充希さんはお芝居とかでなく本当にお美しい。『定子である』って言うだけで『うっわあ…』って」と瞳を輝かせて語り、「その覇気は本当に風が吹いたような感じなんです。もう、私としては体の全ての水分が抜けて『ふえぇ~』ってなってしまうほど。あの定子様を目の前にしたら誰でもそうなってしまうと思うんです」と魅力を力説する。

 定子は兄弟の失脚などにより、宮中を追われ生気を消失。清少納言は定子を元気づけるため「枕草子」をつづり始める。平安を代表する随筆誕生の背景やその美しい演出・脚本は視聴者の感動を呼んだ。

 「あの回は私の代表作とも言えるくらい大事なシーンばかりでした。『枕草子』の始まりでもあり、定子を取り巻く中関白家の没落の始まりでもあるので複雑でもありました。だけど清少納言の人生一番の使命でもありますから、そこへの緊張感ありながら、やっぱり『定子様に何とか笑ってもらいたい』という一心で筆を走らせていたと思います」

 定子の死後、その喪失感を「生きた証しを残したい」というエネルギーに変え、執筆を続けていく。

 「最初は『定子様とふたりの思い出として残したい』みたいな意味合いもあったと思う。だけど、定子の悲しい人生に対して悔しさももちろんあって。だから、いかに定子が命懸けで家を守ろうとしていたか、どんなにすばらしい人であったかを書いて書いて、書き残したんですよね。それが1000年も残っているって『かっけえ!』と思いますよね」

 定子への変わらぬ敬意と、ファンとして「定子の華やかな光の部分だけを書く」という強いポリシーがある。

 「私(清少納言)は、もちろん定子様の苦労や陰の部分ももちろん知っているけど、定子様自身はそれを表に出さずに押し殺して生きている人。『それを私がな文字にして世に広める?なぜ?そんなことする訳ないだろ!』と。それは野暮だと思います」

 紫式部と清少納言はライバル的な存在であり、まひろとの関係性も変化していく。

 「マブダチからの軋轢(あつれき)みたいなね。友達というよりは、圧強めの先輩と基本苦笑いしながら何でも聞いてくれる後輩みたいな関係性ですよね。それがどう変わるのか…。本当は最後まで友達でいたいですけどね(笑い)。1年間で60歳くらいまで演じると思うと、『いま、何歳の設定なんだろう』とか結構自分の中では細かく、加齢に伴う表現は全力で考えています。とにかく最終話まで何とか生き残りたいと思っています!」

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