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【パリ五輪】スケボー銀の赤間凛音、人一倍の負けず嫌いが小4で恩師に誓った言葉

スポーツ報知 2024年7月29日 10時0分

◆パリ五輪 第3日 ▽スケートボード女子ストリート決勝(28日、コンコルド広場)

 初出場で銀メダルを獲得した赤間凛音(りず、15)が競技を始めた直後である小学2年生から3年間、宮城・仙台市内のスケボー教室でコーチを務めたのが、荻堂盛貴さん(47)だ。世界トップ選手として活躍する赤間の基礎を作った恩師が、初対面から持っていた赤間の素質や成長の秘密、意外な素顔まで語った。

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 競技のセンスは一目瞭然だった。萩堂さんは「目立つことが多かったですね」と赤間をレッスンしていた当時を振り返る。上体が斜めになり、重心がとりづらい「スミス」の練習中。他のスケーターは形を1秒保つのも難しいのだが、「凛音はずっと止まっていられました。軸のとり方が上手で、体幹がしっかりしているというのが最初の印象。資質がある」と高い才能を感じ取った。

 成長スピードも早かった。人の話を理解する能力にもたけており、「本当に素直に話を聞くんですよね。それをちゃんと理解して実践できるんで早い」と荻堂さん。けがと隣り合わせの競技のため、恐怖心から涙を流すこともあったという。ただ「普段の練習で宿題を真面目にやってくる。次来た時にはできている」という原点にあるのは、人一倍の負けず嫌い精神だった。「見た目は派手ですけど、本当に真面目だし、練習熱心」と派手なパフォーマンスだけでなく、コツコツと努力もできる性格だった。

 赤間は人前では少々口数が少ないが、「本当はおとなしい感じではない。天真らんまんでお調子者。まだまだ隠してますね」と恩師は笑う。「パリ五輪ではお調子者でいって欲しいですね、地を出してノリでいくくらい」。小学4年頃、赤間は萩堂さんを「世界一の先生にしてあげたい」と言ったことがあったという。「自分も本気で、一生懸命育てたい」と決意した教え子が獲得した銀メダルを、荻堂さんは心から祝福していた。

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