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【パリ五輪】初五輪で銀メダルの松下知之、超えた2人の憧れ「自分も、次は金メダル」個人メドレーの系譜を受け継ぐ

スポーツ報知 2024年7月29日 8時18分

◆パリ五輪 第3日 ▽競泳 男子400メートル個人メドレー決勝(28日、ラデファンス・アリーナ)

 初出場の18歳、松下知之(東洋大1年)が大仕事を成し遂げた。男子400メートル個人メドレー決勝で、4分8秒62で銀メダルを獲得。隣で泳ぐ瀬戸大也(CHARIS)ら3人を、得意のラスト100Mでかわし「今日できるパフォーマンスは出せた。本当に、よくやったなという気持ち」と満面の笑みを浮かべた。

 長年、男子個人メドレーをけん引してきた16年リオ五輪金メダリストの萩野公介氏(東京五輪後に引退)、そして同じく銅メダルの瀬戸に憧れた世代。萩野氏とは同郷の栃木出身で、幼い頃から水泳用具をマネするなど、背中を追ってきた。大学は、萩野氏の母校でもある東洋大に進学。平井伯昌コーチに師事し、才能を開花させた。 

 11歳だった7年前。瀬戸とは、テレビ番組の企画で初対面した。小学生4人で200Mのメドレーリレーを組み、瀬戸と対戦。背泳ぎを泳いだ松下は「メドレーリレーの順番で泳ぐので、僕の時は瀬戸さんが元気。ヨーイ、ドンで泳いだので、あり得ないくらい離された。一瞬でいなくなりました。波すら感じないって(笑い)」と懐かしく振り返る。当時は7年後、共に日の丸を背負うとは到底想像もつかず。「あの時戦った瀬戸さんと、今一緒に400個メ泳いでるって、やばい」と今でも憧れは消えない。

 3月の代表選考会では、瀬戸を抑えて優勝。初切符をつかむと、勢いのままに五輪の表彰台にも登った。五輪本番で先輩を最後に追い抜き、初五輪で銀メダルは、12年ロンドン五輪で同じく銅メダルを獲得した萩野氏“超え”。松下は「でも萩野さんは、高校3年生だったので。まだまだ。萩野さんは金メダルを取っているので、自分も次は金メダルかな」と言う。瀬戸は頼もしい後輩の台頭に、ほほえみながら言った。「日本の個人メドレーでしっかりとつないでいってくれた。すごく頼もしい」。男子個人メドレーの系譜は、確かに受け継がれた。

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