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【日本ハム】伊藤大海が今季2度目の「マダックス」達成…新庄監督「全てがパーフェクト。大人になった」

スポーツ報知 2024年7月29日 8時56分

◆パ・リーグ 日本ハム9―0西武(28日・エスコンフィールド)

 日本ハム・伊藤大海投手(26)が28日の西武戦(エスコン)で今季2度目の100球未満完封「マダックス」を達成した。大量9点の援護を受けると94球で2安打無四球7奪三振。昨季の7勝を超えるチームトップ8勝目をマークした。1シーズン2度のマダックスは東映時代の66年嵯峨健四郎以来、球団58年ぶり。首位ソフトバンクの優勝マジック点灯を阻止し、チームに後半戦初白星をもたらした。

 マウンド上でピクリとも動かなかった頬が、やっと緩んだ。9回2死、94球目。伊藤はキレ味抜群のスライダーで滝沢を見逃し三振に封じた。6月12日の中日戦に続く9回100球未満完封(98球)。03年の平井(中日)以来、球団では58年ぶりとなる1シーズン2度目のマダックスに「前回本当にふがいない投球をしたので何が何でもという気持ちで投げた。結果につながって良かったです」と息を吐いた。

 二塁を踏ませぬ快投だった。軸になったのは最速150キロの直球。源田に許した2安打以外は出塁すらさせず「ずっと同じ集中力でね。全てがパーフェクトでした。大人になった」と新庄監督もベタ褒めの無四球シャットアウト劇だった。

 2回までに9点の援護をもらっても隙は与えなかった。直近4登板中3試合で5失点以上。前回21日のロッテ戦など援護を吐き出す試合が多く「新庄監督に“お叱り”を受けていたので役割を果たしたかった」。この1週間は昨季MLBで20勝&奪三振王のストライダー(ブレーブス)らの握りを参考に直球を改良。「真っすぐが良かったことで追い込んでから(球種の)選択肢が2つ、3つとあった」と西武打線を圧倒した。

 芽生え始めたエースとしての自覚。年明けに育成右腕の松本遼が故障したと聞いた時は、すぐに電話をかけてけがの治し方を丁寧に伝えた。同期入団の松本遼は「誰に聞いたのか、大海さんからすぐに電話をくれて、すごく親身になってくれて…。本当に救われました」と今でも感謝を忘れない。心優しき右腕の快投でチームは後半戦初白星。7勝に終わった昨季から一転、リーグ2位タイの8勝目(トップはソフトバンク・有原の10勝)。目標の最多勝を視界に捉えてきた。(堀内 啓太)

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