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【日本ハム】ブルペンの結束力はこの17年間でトップクラス…宮西尚生・中継ぎの流儀2024~勇往邁進

スポーツ報知 2024年7月29日 9時8分

 日本ハム・宮西尚生投手(39)が28日、自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」で今季のブルペン陣について思いをつづった。若手主体ながら、固い結束力は「17年間の中でもトップクラス」と表現。17日の楽天戦(エスコン)の勝利後に投手陣で一斉に肩を組んでグラウンドに現れた裏側などを明かした。前人未到の400ホールドまで残り4。毎登板に懸ける思いも激白した。

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 1軍昇格から約1か月で10試合(3ホールド、防御率1・23)に登板しました。状態をしっかりと維持できるようにしていきます。

 17日の楽天戦、勝利後にリリーフ7人で肩を組んでグラウンドに出ました。その日は先発の金村が完投ペースで、7回ぐらいに自分が「完投したら何かやろうか」と。それに皆が乗ってきた感じです。最終的に2死から(田中)正義が行ってセーブしましたがそれまで延長戦も多く、皆気持ち的にしんどい時期だったので何かテンションを上げるようなことをしたかった。

 リリーフは孤独です。試合も別の場所で観ながら準備するので、疎外感じゃないけどゲームの雰囲気に入りたいけど入り込めない。試合で投げなかった中継ぎは特に「今日はなんもできんかったな…」と思う時があって。でも、今年は試合後に監督やコーチ、野手の皆が中継ぎ陣をグラウンドで輪になって迎えてくれます。リリーフ一本でやってきた身としてはそれがすごくありがたくて。その中で「僕らも勝利を喜んでるよ」と何か形で見せたいのもあって色々な思いで行動に移しました。今後は先発が完投してくれた時だけ肩を組むルールにしようかなと思っています。あの日は生田目が“フライング”しました(笑い)。

 今年のブルペン陣は結束しています。17年間の中でもトップクラス、3本の指に入るチームワークがある。だからブルペンをまとめようという意識は全くないです。というのも、6月に自分が1軍に上がってきた時から既に「皆で盛り立てる」雰囲気があった。逆に自分は何もせず「この雰囲気を崩すのはやめよう」と。この子たちがつくり上げた雰囲気を尊重して合わせようと決めました。これまでとは違って、今は全員でバックアップしながら試合中もブルペンからすごく声が出る。その雰囲気の良さにはすごく成長を感じていますし、皆で開幕から頑張ってたんやなと思いました。

 400ホールドは自分以上に周りが期待してくれて、リリーフの皆もすごく応援してくれています。野球人生の終盤にきて、今までの1Hとは重みがまた違う。40Hを取った年(14、19)もありましたが、今は1個がその40Hぐらい大変で。ここから4年連続でタイトルを取りに行くぐらいのしんどさというか…。今は同点や走者を背負った中でのホールドシチュエーションがほとんどですし、残り試合数が限られている分、ミスもできない。あと「4」が今まで300Hを取ってきたのと同じぐらいの大変さ、それぐらい今年はホールドに重みがあります。チームも勝負の後半戦。過去には10ゲーム差以上をひっくり返して優勝したこともある。まだ諦める時期じゃないです。

(宮西 尚生)

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