◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 統一王者・井上尚弥―WBO同級2位TJ・ドヘニー(9月3日、東京・有明アリーナ)
世界4団体スーパーバンタム級(55・3キロ以下)統一王者の井上尚弥(大橋)が29日、2人のメキシコ人パートナーと各4回、計8回のスパーリングを行った。これまでもメキシコ人とスパーリングを行っていたが、この日は初めて招へいしたノリ・バレンスエラと3度目の招へいとなるホセ・アンヘル・ガルシアと行った。
戦績は21歳のバレンスエラが9勝(3KO)。サウスポー。26歳のガルシアが11勝(10KO)3分け。
バレンスエラは9月3日に対戦するTJ・ドヘニーと同じサウスポー。尚弥は「ドヘニーをイメージと言っても難しいと思う。いろいろな選手に当てはめていく作業を数多くやっていけば、引き出しも増える。ドヘニーの1発、タイミング、クセは少し意識しながらも、練習パートナーに対して自分が動ききれるのか。ここからそういう作業になっていく。それができれば試合でも動ききれるし、対応していけると思う」と感想を語った。
この日のスパーリングについて「2人のパートナーで8ラウンドを動ききれた。スタミナの確認も含めてやりきれたことに手応えがある」と納得の練習となった。8回は長めのスパーリングになるが、「先週の木曜日(25日)も8ラウンドをやっている。今週、来週はラウンド数を重ねて8月中旬以降、微調整になる。体力勝負ではなく、ラウンド数を少なくして自分のやりたいこと、細かいところを調整していくつもり」と試合までの構想を明かした。
体だけでなく、目と頭も対ドヘニーに準備を整える。「最近の日本でやった3試合のうち、東京ドームの試合だけは見ていない。(ジェフ)ラミド戦、中嶋(一輝)戦は見たが、ラミド戦はすぐに終わっている。確かラミドがサウスポースタイルで戦っていたし、中嶋もサウスポーなので、あまりイメージが湧かない」という。そのため、「見るのはもっと前の(サム)グッドマン戦などですね。ただ何となくドヘニーのボクシング自体は分かっているので、あとは自分がどう戦うかだと思う」
と相手よりも自身の戦い方に重きを置く。
現時点で「東京ドームが終わってこのまま高いモチベーションのまま継続できている」と5月6日のルイス・ネリ(メキシコ)とのドーム決戦からいい緊張感が続いており、ドヘニー戦までの仕上がりも期待できそうだ。
戦績は31歳の尚弥が27戦全勝(24KO)、37歳のドヘニーが26勝(20KO)4敗。
試合はLeminoで配信される。