◆パリ五輪 第4日 ▽カヌー・スラローム 男子カナディアンシングル準決勝(29日、ベールシュルマルヌ水上競技場)
5大会連続出場の羽根田卓也(ミキハウス)が準決勝に臨み、107・11秒で13位。上位12人による決勝進出を逃した。2つの旗門接触による罰則に泣いた。「1個上の順位に届かなかった原因になってしまった。決勝を戦ってみたかった」と悔しがった。
37歳で迎えた5大会目の五輪。集大成と位置づけていた21年東京五輪では10位に終わり、去就を熟考する中で支えられ「まだまだ自分の姿を見たい人がたくさんいて、自分がやることに価値がある」と、現役続行を決意した。22年からは新たにカヤックシングルの田中雄己(駿河台大)を練習パートナーに迎え入れ、キャリアの中で習得してきた「水の呼吸」を伝授。日々成長する若手に刺激をうけながら、“師弟”でパリに臨んでいた。
パリ五輪に向けては「5大会目とか、37歳とかじゃなく、4年間の自分の頑張り、費やしてきた時間を表現する場。その姿を応援してくれる人にどう感じてもらうか、という場」と話していた羽根田。次回のロサンゼルス五輪について問われると「自分と向き合って、応援してくれる方々の思いを聞きながら決めていきたい」と話すにとどめた。