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【パリ五輪】スケボー男子金の堀米雄斗を支えた、日本代表の早川大輔コーチ「泣かないでおこうと思ったのに」

スポーツ報知 2024年7月30日 6時47分

◆パリ五輪 第4日 ▽スケートボード男子ストリート決勝(29日、コンコルド広場)

 【パリ(29日)=ペン・手島莉子、カメラ・小林泰斗】2021年東京五輪覇者の堀米雄斗(三井住友DSアセットマネジメント)が大逆転で金メダルに輝き、大会2連覇を達成した。日本代表の早川大輔コーチは「心境はもう、わからない。言葉というより、ただ感情があふれてきていただけでした。気がついたら叫んでいるし、泣かないでおこうと思ったのに涙が出てくるし」。ベストトリックの最終5本目で97・08点のこの日の最高得点をたたき出し、大逆転優勝。早川コーチは思わずパークに乗り出し「常に気をつけているのに、今回は体が動いてしまった」と抱き合った。

 2021年東京五輪後からの日々を、堀米は「地獄のような3年間」と振り返っている。世間で大きく話題になり、以前までの“普通のスケーター”ではなくなった。早川コーチは「普通にスケボーができなくなっちゃったじゃないですか。すごい大変な思いをいっぱいしたと思う」と涙を浮かべながら話した。

 22年6月から始まったパリ五輪出場への五輪予選シリーズでは大苦戦。出場が危ぶまれていた。「五輪へのコンテストレースで苦しい思いをし出しました。アドバイスをする、怒ってくれる人、ちゃんと見てくれる人がいないんだなって。アメリカで孤独になっていると感じました。そこから1年あまり、どう普通のスケーターのマインドに戻せるかなってずっと考えていました」。

 早川コーチは「じゃあ、言ってやろう。スケボー大好きなんだからスケボーしなさいと言ってやろう」。コーチの言葉やサポートを胸に、五輪予選最終戦は優勝。大逆転で五輪切符をつかんだ。パリ五輪で大逆転を決めた最後の試技も早川コーチは「最後の1回でも残っていれば、絶対にそこで乗れる。死ぬほど練習してきていたから絶対に乗れると思った」。乗り越えた先に見せた堀米の笑顔を、早川コーチは心から喜んだ。

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