日本相撲協会は31日、名古屋市内で秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、十両昇進力士を決めた。新十両が決まった木竜皇(立浪)の父は、元幕内・時津海で先代の時津風親方。「父に報告したら喜んでいた。でも、ここからだぞ、と言われた」と明かした。
先場所は東幕下3枚目で5勝したが、十両昇進はならず。「悔しかったけど、落ち込んでも何も始まらない。胸張って、十両に上がれるように今場所挑んだ」。その言葉通り、今場所は西幕下筆頭で6勝をあげた。
1月11日夜に都内の銭湯を訪れると、湯船でおぼれている男性を引き揚げ、心臓マッサージで蘇生させた。男性は一命を取り留め、救急隊に引き渡された。2月には東京消防庁から感謝状を贈られ、「上に上がる人は人として当たり前のことをしないといけない」と功徳が昇進につながったことも明かした。現在も「(米大リーグ・ドジャースの)大谷翔平選手じゃないけれどゴミを拾ったりしている」という逸話も披露した。
◇木竜皇 博一(きりゅうこう・ひろかず)本名・坂本博一。2002年10月31日、千葉・柏市出身。初土俵は21年夏。23年夏には幕下V。立浪部屋。177センチ、133キロ。得意は左四つ、押し、寄り。