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宝塚歌劇宙組パワハラ上級生の遺族側への謝罪文は「在団生は全員、提出させていただいた」…理事長が説明

スポーツ報知 2024年7月31日 14時39分

 宝塚歌劇団の村上浩爾理事長が31日、宙組公演再開や劇団の改革について取材に応じた。

 歌劇団では昨年9月、宙組の娘役・Aさんが転落死し、その原因とされるパワハラ事案、過酷な労働環境など様々な問題が浮上。宙組は昨年10月以降、すべての公演を中止していたが、6月20日に約9か月ぶりに特別公演「Le Grand Escalier ―ル・グラン・エスカリエ―」で再始動。現在は東京宝塚劇場で上演中だが、一方でファンの間でも「一周忌が終わるまでは休止すべき」との批判の声も上がっていた。

 村上氏は宙組再開に「いろいろなご意見があのあることは十分私も承知をしておりますが、団員らともコミュニケーションをしっかりと取り、舞台をやっていくべきだと総合的に判断をさせていただいた」と説明。Aさんの遺族とは3月末に合意書を締結。再開について遺族側からは「特にご意見は、いただいていない」とした。

 合意書で上級生からAさんへのパワハラ行為をほぼ認めている。3月時点で一部の上級生が遺族側に謝罪文を提出していないと遺族側代理人が語っていたが、その後に進展があり、村上氏は「(当該の)在団生については全員、提出させていただいた」と明かした。

 再開公演初日で追悼の意を表さなかったことへの批判には「3月にご遺族と対面し、直接謝罪させていただいた。(劇場に)ご遺族がいらっしゃらない場で、弔意を示すのはどうなんだろうという思いがあった」と説明。9月30日の一周忌に追悼式などを実施する予定はないという。

 宙組の再編の可能性には「私どもとしましては、やはり今のメンバーであのきっちりと前に進めていくことが一番大事」。現在、組回りをしている新入団の第110期生については宙組も例外にはせず「来年の3月以降、組配属する」とした。

 一方、労働環境問題で劇団に労働基準監督署が立ち入り調査をしたが「実はまだ継続しておりまして、結果が出ていない」とし、調査結果が出次第、劇団側から報告するという。

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