◆JERAセ・リーグ 広島2-1DeNA(31日・マツダスタジアム)
広島・床田が、7回1失点で最多勝を争うDeNA・東に投げ勝った。「先制点だけは与えないようにと思っていた」。球団で18年の大瀬良以来6年ぶり、左腕では球団史上初めてリーグ最速で10勝に到達した。
お手本にしていた左腕の目の前で節目の1勝をつかんだ。20年まで在籍6年で球団助っ投最多57勝のジョンソン氏が退団以来4年ぶりに来場。「左で一番いい投手だと思っていた」。自身はけがもあって、ともに過ごした時間は多くなかったが、握りなどの助言を仰ぎ、フォームをマネたこともあった。登板直前には、ベンチ裏で「頑張って」とエールももらった。昨季11勝に続く2年連続2ケタは18~19年の同氏以来だった。
チームとしても負けるわけにいかなかった。元監督・阿南さんの追悼で半旗が掲げられ、全員が喪章を着用。新井監督は「特別な日に勝てて、ホッとしています」と、白星をかみ締めた。DeNAに連勝で首位・巨人まで1ゲーム差に縮めた。(畑中 祐司)