創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第67回は二岡智宏。
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サヨナラアーチなど劇弾が多いのが、二岡智宏だ。
1976年4月29日、広島県出身。広陵から近大に進み、1年からレギュラーとなり7季連続ベストナイン。98年ドラフトでは阪神や広島との争奪戦の末、逆指名で入団。
1年目の99年は、2本のサヨナラ弾を放つなど、打率・289、18本塁打の好成績だったが、新人王は上原浩治に譲った。
翌2000年、マジック1で迎えた9月24日の中日戦(東京D)、0―4と劣勢の9回裏、江藤智が満塁弾で同点とした直後に、右翼へサヨナラ本塁打。ミラクルな優勝決定となり、この年から背番号が「3」に戻った長嶋茂雄監督の胴上げとなった。
02年、西武との日本シリーズでは史上初の3戦連続猛打賞をマークするなど、MVPに輝いた。
06年4月30日の中日戦では史上初の2打席連続満塁本塁打を含む3発で10打点を挙げる。6月8日のソフトバンク戦では第71代の4番打者に。08年は選手会長になった。
同年オフに日本ハムに移籍し、13年に引退。16年からコーチ、2軍監督などを経て、今季からヘッド兼打撃コーチ。