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34歳ベテランの”ロブショット”で広島12日ぶり奪首…16年・鈴木誠也以来の同一カード3戦連続V打

スポーツ報知 2024年8月2日 6時25分

◆JERA セ・リーグ 広島2―1DeNA(1日・マツダスタジアム) 試合詳細

 ベテランの執念が打球に乗り移った。同点の8回2死一、二塁。広島・菊池涼介内野手(34)が強振したバットが鈍い音を立てながら、打球は三塁後方に落ちた。「“ロブショット”みたいになったけど、いいところに落ちてくれた」。3戦連続の決勝打は、今季小園が記録しているが、同一カードに限れば16年の「神ってる」鈴木誠也(カブス)以来。ベテランが今季4度目の同一カード3連戦3連勝に導き、7月20日以来、12日ぶりに首位に返り咲いた。

 16~18年のリーグ3連覇を知る数少ない選手の一人。3連覇は不動の2番として打線を支えたが、今は違う。後半戦はスタメン全試合で6番以降に座る。「今までの送ったり右打ちという仕事場から、(走者を)かえすという。難しさを改めて感じているし、もっと打てると思ってチャレンジしていこうと思っている」。ベテランらしく、与えられた場所で力を発揮した。

 後半戦が始まる前、新井監督は特に不振に苦しんだ選手一人一人に「前半戦はなし。リスタートしていこう」と伝えた。前半戦、打率2割1分だった菊池も、その一人だった。この日は3連覇を主戦捕手として支えた会沢も3回に先制起点の左前打を放つなど、5月29日のオリックス戦(マツダ)以来の猛打賞で貢献した。

 昨年は7月27日に“一日天下”を取った後に失速した。8月以降の首位浮上は3連覇の18年以来6年ぶり。指揮官は「まだまだ順位を気にする段階じゃない。一戦一戦」と、冷静に前を向く。混戦は覚悟。多少の順位変動には動じず、どこまでもしぶとく食らいつく。(畑中 祐司)

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