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「差別なくスポーツをする権利がある」「2人は犠牲者」ボクシング性別騒動受けIOCが声明…パリ五輪

スポーツ報知 2024年8月2日 3時3分

◆パリ五輪 第7日

 国際オリンピック連盟(IOC)は1日、「全ての人は差別なくスポーツをする権利がある」とする声明を発表した。同日に行われたボクシング女子66キロ級2回戦に、昨年の世界選手権で性別適格性検査に合格しなかった、イマネ・ケリフ(アルジェリア)が出場。賛否があるなかで、相手のアンジェラ・カリニ(イタリア)がわずか46秒で棄権し騒動となっていた。

 声明では、国際ボクシング協会(IBA)が設けた性別適格性検査そのものが、IBAの事務総長兼CEOによる「突然の恣意的な決定」と断じた。ケリフと、同様に不合格とされた女子57キロ級の林郁婷(台湾)が21年東京五輪にも出場していることに触れ「2人は犠牲者」と擁護。「IOCは2人が受けている誹謗中傷に心を痛めている」と寄り添った。

 一部で2人が“男性”として報じられていることは「誤解を招く報道」「2人は長年、女子のカテゴリーで大会に出場している」と反論。性別と年齢は「パスポートに準じる」と改めて基準を明示した。

 IBAは長年、組織運営や不正判定の問題がくすぶり、IOCから19年に統括団体としての資格停止処分、さらに23年6月に承認取り消し処分を下された。今大会の競技はIBAの管轄を外れて実施されている。

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