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素根輝、準々決勝で敗れ東京五輪からの連続金メダルならず 敗者復活戦へ…パリ五輪

スポーツ報知 2024年8月2日 19時35分

◆パリ五輪 第8日 ▽柔道(2日、シャンドマルス・アリーナ)

 柔道女子78キロ超級の素根輝(パーク24)は、準々決勝でカイラ・オズデミル(トルコ)に延長の末、上四方固めの技ありで敗れ、東京五輪からの連続金メダルはならなかった。敗者復活戦に回り、銅メダルを目指す。

 素根のパリ五輪への苦難の3年間は、夢をかなえた次の日から始まっていた。東京五輪で女子最重量級の頂点に立った翌日に混合団体決勝で左膝を負傷。五輪後の22年3月に内視鏡手術に踏み切った。「元の状態に戻れるのか」と不安を抱え、復帰後も思うような動きができなかった。

 「恐怖心がずっと残っていて、動きに制限がかかっている中で理想とする柔道ができない。すごく葛藤はあったし、イライラするような時間が多かった。前の自分と比べるのは良くないけど、どうしても比べてしまう。『あの時はできていたのに』と思ってしまっていた」。それでも気持ちを奮い立たせ、23年5月の世界選手権で優勝。完全復活かと思われたが、今度は心身の不調に陥った。8月に実績が評価され代表に内定したが、再発性単純ヘルペスを発症するなどコンディションが整わず、実戦から約10か月も遠ざかった。今年3月のGSトビリシ大会は5位。シニアの国際大会で初めて表彰台を逃し、4月のアジア選手権は左膝を痛め途中棄権した。

 「(準々決勝で)相手の足が横から入った感じだった。けがした瞬間は膝に力が入らなかった。手術した方の膝だったので『やばいな』って。この先、どうなるんだろうと不安が大きかった」。それでも5月のGSアスタナ大会にギリギリで間に合わせ、3位となり、再び五輪の舞台に立っていた。

 ◆素根 輝(そね・あきら)2000年7月9日、福岡・久留米市生まれ。7歳で柔道を始め、南筑高2年時に金鷲旗高校大会決勝で男女を通じて史上初の5人抜きを演じる。21年からパーク24所属となり、日大にも進学。世界選手権は19、23年に優勝。全日本女子選手権は2度制覇。得意技は体落とし、大内刈り。162センチ。

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