◆エイジェックカップ第55回日本少年野球選手権大会 ▽1回戦 江戸川南ボーイズ(東京東)13―3熊本宇城ボーイズ(熊本)=4回コールド=(8月2日・久宝寺緑地硬式野球場)
江戸川南ボーイズがコールド勝ちでうれしい全国大会初勝利だ。
初回から自慢の打線は火を噴いた。1死から村瀬純之介(3年)が右翼線二塁打すると2死二、三塁から5番・近藤陽太(2年)が中前に先制の2点タイムリー。さらに満塁から林悟生(3年)が左前に2点適時打を放ち、4点を先行した。
2回には鴇田航望(3年)の適時二塁打、近藤の左前適時打で2点を加えると、4回には打者一巡12人の猛攻で7点を挙げ、4回コールド勝ちした。
夏は4度目の出場だが、前回出場時はコロナ渦で全国大会が中止。11年ぶりの全国舞台だった。2007年の創部から指揮を執る坂本直之監督(46)にとって念願の全国大会初勝利も、圧倒的なコールド勝ちに「ちょっと実感が湧かないですね。短期間でグンと伸びてきているので、本当に強いのか?」と半信半疑。昨秋、今春と名門・東京城南ボーイズに決勝で敗れていたが、ウェートトレを本格化し打撃力がアップ。ジャイアンツカップ支部予選に続き、選手権予選でも決勝で破って出場を決めていた。
“仲間”の存在も後押しした。スタンドでは忠岡ボーイズが友情応援。お互いに全国大会に出場した際には、グラウンドを提供、練習試合を行っていた。忠岡の声援を受けて、江戸川南打線はヒットを積み重ねた。
近藤は3打数3安打5打点の大暴れ。「(先制打は)強く振り抜くことだけ考えていた。試合前に監督から『先輩たちは(全国大会で)浮かれていて勝てなかった』と言われたので、勝ててうれしい」と歴史的1勝を喜んだ。
パワーアップして飛距離も伸びたが、大振りにならないように打撃練習では“右打ち”を意識するなど徹底、指揮官も驚く強力打線になった。野辺泰誠主将(3年)は「全国1勝を目指してやってきたのでうれしい。優勝を目指したい」と上方修正。勝利を積み重ねるつもりだ。