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準決勝敗退の早田ひな「(棄権は)ある程度頭にあったが…」準々決勝で左腕負傷し痛み止め服用も世界1位に届かず…パリ五輪

スポーツ報知 2024年8月2日 22時16分

◆パリ五輪 第8日 ▽卓球(2日、パリ南アリーナ)

 女子シングルス準決勝が行われ、世界ランキング5位で第4シードの早田ひな(日本生命)が同1位で第1シードの孫穎莎(そん・えいさ)=中国=に0―4で敗れた。通算16連敗。またも世界女王の壁に跳ね返された。試合後は涙する場面も。21年東京大会銅の伊藤美誠(スターツ)に続くシングルスのメダル獲得へ、3日の3位決定戦で申裕斌(シン・ユビン)=韓国=と対戦する。

 石田大輔コーチによると、準々決勝のピョン・ソンギョン(北朝鮮)との長いラリーで左腕を痛めていたという。左手首付近に黒のテーピングを施し、痛み止めも服用するなど懸命の治療を行ったが、勝利には届かなかった。試合後の早田のコメントは以下のとおり。

 ―ライバル孫穎莎との戦いを終えて、今の気持ちは。

「自分もコンディションは100%じゃなかったので、ここでどこまで勝負するかっていう感じだったんですけど、さすがに限界を感じましたけど、でも最後までしっかりプレーすることができてよかったと思います」

 ―「チームひな」の皆さんと積み上げてきたものはどれくらい出せたか。

「今日のために3年間頑張ってきたんですけど、もちろんできる技術や部分もありましたし、通用した部分もあったんですけど、それ以上に自分自身の、まず自分のプレーを100%発揮できなかったっていうところが何て言うんですかね…、今まで関わってくださった皆さん、そしてここまで強くしてくださった皆さんに申し訳ないなっていう気持ちです」

 ―体の状態は。

「100%とか言われるとそうではないんですけど、でもやれることを最大限やってこの結果になってしまった。そこはやりきった部分があったと思います」

 ―第3ゲームでタイムアウトを取ってから、やりたいことを出すと決めて入ったと思うが。

「あそこのゲームを取らないとやっぱりチャンスはないかなっていうのを感じてたので。自分が、うーん…、サーブの時に結構迷ってたこともあったので、そういった部分でまた相談して試合に入って、それで確か2本取ってセブンオールになったと思うんですけど、多分。でも冷静に戦えれば、そうやって点数をとることもあるので、明日もより厳しい試合にはなるとは思うんですけど、自分と大輔先生と自分を信じて」

 ―100%ではない中での試合。率直な気持ちは。

「でも100%を目指して、それができなかっただけなので、もうそれはしょうがないというか。でもこの状態でもうやるしかないですし、明日の試合も勝つしかないと思って、それでできることを最大限やって、後悔がないように頑張ります」

 ―棄権の選択肢はなかったのか。

「うーん、ある程度は頭にもちろんありました。でもやっぱりこの舞台をまた4年後経験できるかというと、そうとは限らないので」

 ―3位決定戦に向け。

「今日しっかり休んで、明日どれだけのプレーができるかわからないですけど、自分が後悔しないように頑張りたいです」

 ◆早田 ひな(はやた・ひな)2000年7月7日、北九州市生まれ。24歳。日本生命所属。福岡・希望が丘高卒。4歳から卓球を始め、14年のワールドツアー・チリOPで当時史上最年少の決勝進出。16年世界ジュニア女子団体金メダル。世界選手権は女子ダブルスで17年から3大会連続メダル、混合ダブルスは21年銀メダル。21年アジア選手権3冠。23年世界選手権(南アフリカ・ダーバン)で、女子シングルス銅メダル。左利き。167センチ。

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