◆パ・リーグ 西武２―３楽天（２日・ベルーナドーム）
笑顔がはじけた。楽天のドラフト６位ルーキー・中島が値千金のプロ初本塁打を放った。１点を追う５回１死一塁。今井の初球の甘いスライダーを捉え、右翼席に逆転の１号２ランを運んだ。「打ちたいなと思っていましたけど、もう少しかかるのかなと思っていた。ましてや今井投手から打てるなんて」とＶ弾に目を丸くした。
７月２日のオリックス戦（弘前）でプロ初出場＆初安打をマークしてからちょうど１か月。プロ１９試合目の初アーチだった。１６試合で先発し、うち１１試合で「２番・左翼」で起用されるなど、今江監督の期待値も高い。「今井君からホームラン打って逆転して１点差で勝つって、いいものを持っていますよね」と、指揮官もうなずいた。
映画観賞が趣味だ。「『ミッション：インポッシブル』とか『猿の惑星』シリーズが好き」。お気に入りは洋画で、大学時代はひと月に２、３本を鑑賞。授業終わりに練習がない日は、映画館によく足を運んだ。
ホームランボールはまだ手元にないが、「とりあえず寮に（保管）。初ヒットのボールの横に置いておいて、実家に帰るタイミングで親に渡せたら」。２３歳がトム・クルーズばりのスターに駆け上がる。（太田 和樹）
◆中島 大輔（なかしま・だいすけ）２００１年６月４日、和歌山県生まれ。２３歳。龍谷大平安を経て青学大に進学。４年時には主将を務めて東都リーグで春秋連覇。秋は最高殊勲選手とベストナイン。同年は全日本大学選手権を制し、大学日本代表でも主将。「（なにわ男子の）長尾謙杜さんとか（ロッテ）藤原恭大さんに似ていると言われることがある」。１８０センチ、７８キロ。右投左打。