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瀬戸大也、メダル届かず7位 松田丈志氏「長期計画を立てられなかった影響が後半の持久力の部分に出た」…パリ五輪

スポーツ報知 2024年8月3日 8時14分

◆パリ五輪 第8日 ▽競泳男子200メートル個人メドレー決勝(2日、ラデファンス・アリーナ)

 2大会ぶりのメダル獲得を目指した瀬戸大也(CHARIS)は1分57秒21で7位だった。前半はスピードに乗った泳ぎを披露しながら後半は失速。3大会連続五輪メダリストの松田丈志氏が、その原因を解説した。

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 瀬戸選手にはメダルの可能性を期待して見ていたが、後半まで体力が持たなかった。前半のバタフライ→背泳ぎは準決勝よりもタイムを上げて入ったが、後半の平泳ぎ→自由形が伸びなかった。本来、得意種目のはずの平泳ぎで伸びなかったのが残念でならない。ただ、今回は東京五輪の時のように100分の5秒差でメダルを逃した悔しさとは違い、400、200ともにベストを尽くしたもので後悔はないはずだ。

 東京五輪からの3年間はトレーニング環境が落ち着かなかい印象を受けた。最終的には昨秋にオーストラリアに渡りマイケル・ボール氏に師事するが、東京大会後は2回変わっている。それぞれコーチは最終目標の五輪決勝でのメダルを目指し、プランを立てるが、練習拠点を移せば、ゼロからのスタートになる。時間をかけて積み上げる部分が足りなかった。長期計画を立てられなかった影響が、レース後半の持久力の部分に出た形だ。

 30歳と競泳選手としてはベテランの域に達しているが、まだやれると思う。世界短水路選手権では400個人メドレーで6連覇中であり、12月にハンガリーで行われる同選手権で7連覇を狙ってほしい。

 女子200メートル個人メドレー準決勝では東京五輪金メダリストの大橋選手が、決勝進出を逃す残念な結果となった。東京では200、400の2冠を達成し、次は何を目標に泳ぐかとモチベーション的に苦しい3年間だったはずだ。大橋選手にとってのパリは、メダル以上に「やりきりたい」という思いが強かったはず。大会前にはスペインの高地で平井コーチの指導を仰ぎ本番に備えている。できることを全部やりきり臨んだレース。悔いはないだろう。(北京、ロンドン、リオ五輪3大会連続メダリスト)

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