◆パリ五輪 バレーボール女子1次リーグB組 日本3―0ケニア(3日・パリ南アリーナ)
1次リーグ(L)B組最終戦で、世界ランク7位の日本は同20位のケニアを3―0で下した。これで1勝2敗のC組3位につけた。A組のフランス―米国(4日)でフランスがストレート勝ちした場合、日本は2大会ぶりの1次L突破が決まる。米国が1セットでも取った場合は、2大会連続の敗退となる。 1次リーグ敗退危機に追い込まれた日本の課題をヨーコ・ゼッターランドさんが指摘した。
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日本―ケニア戦の前に、ドミニカ共和国とオランダの決勝トーナメント進出をかけた激戦を映像で見ていた。双方とも「負けない」という執念がにじみ出ていた。日本も頑張っていたとは思うが、このような気持ちの面が今大会ではちょっと弱かったのではないか。
さらにフィジカル面でも、外国勢には劣っていたように見えた。ラリーが長くなると、息が上がっているシーンが日本選手には見受けられたが、外国勢を見ても肩で息をする選手はほとんどおらず、スタミナの差を感じた。もっと、フィジカルトレーニングを行うべきだ。
だが、21年東京大会から3年しかない中で、真鍋監督はチームを立て直し、出場権を獲得するのは大変だったと思う。スーパースターが不在の状態で総合力で表彰台を目指すには、8~10年のスパンを考えてチーム作りをしていかないと難しい。4年ごとに〝パッチワーク〟をしていても、中途半端な日本代表しかできない。
日本協会には長期的な視点で、日本はどういうチームを作っていくのか、それを実現できる指導者は、選手は―を考えていただきたい。そうでないと、毎回同じ結果になると思う。(元米国代表、92年バルセロナ五輪銅メダル)