◆パ・リーグ ソフトバンク7―8日本ハム(3日・みずほペイペイドーム福岡)
日本ハム・郡司裕也捕手(26)が天国の先輩への思いを口にした。敵地でソフトバンク戦に臨んだ8月3日は、21年に27歳の若さで亡くなった中日時代の同僚・木下雄介さんの命日。「大事な日なので。忘れないようにしたい」。そう嚙みしめながら2番・三塁でフル出場を果たした。
古巣時代、木下さんからかけられた「最後の言葉」がある。「お前はこんなところ(2軍)にいるな」。3年前はともにナゴヤ球場で汗を流していただけに、「雄介さんのことは皆が大好きだった。顔は怖いけど、めちゃくちゃ優しい、怖い要素なんて1ミリもない人で。友達みたいな兄貴でした」と思い返した。
移籍した今でも、自宅の寝室には木下さんの背番号98のユニホームを飾っている。「寝る前、起きてから、それを見るようにしている。雄介さんはいつも見守ってくれていると思うから」。5年目の今季はここまで自身初の2ケタ10本塁打をマークするなど、欠かせぬ軸へと成長。こんなところにいるな―。天国にいる「兄貴」の思いを背負って、1軍の舞台で輝きを放っていく。