◆報知新聞社後援 プロボクシングチャンピオンズロード▽スーパーフライ級（５２・１キロ以下）４回戦 エスピノサ力（ＴＫＯ３回２分２６秒）城本真希（４日、大阪・エルシアター）
元ＷＢＣ世界ライトフライ級（４８・９キロ以下）王者・ヘルマン・トーレス氏を祖父にもつエスピノサ力（りき）＝大鵬＝が、デビュー２戦連続でＫＯ勝ちした。同じ１７歳の城本真希（じょうもと・まさき）＝本田フィットネス＝と対戦。初回にいきなり左フックでダウンを奪うと、３回にコーナーに追い詰めて連打でＴＫＯ勝ちし「ボディーが効いていた。最後、気持ちを入れて勝ち切れた」と汗を拭った。
反省も残った。２回に失速。城本に細かいパンチをまとめられ、防戦一方になるシーンも。４月のデビュー戦は１回わずか３２秒でＴＫＯ勝ちしており、この日プロ入り後初めてピンチを味わった。２回終了後のインターバルで、セコンドの大鵬健文会長から「このままだと（レフェリーに）止められるぞ」とゲキを飛ばされ、３回で勝負を決めた。
日本を拠点としたメキシカンの祖父は、現在メキシコ在住。この日のリングサイドに姿はなかったが、力は「勝利報告？ きょうの内容ではできない。怒られる。スタミナ不足だし、まだまだ練習が甘かった」と猛省。次戦は１０月に予定する。偉大な祖父に近づくため、苦戦も糧に、こつこつと勝ち星を積み重ねていく。通算成績は力が２勝（２ＫＯ）、城本が１勝２敗。
◆エスピノサ力（えすぴのさ・りき）本名エスピノサ力サムエル。２００６年１０月２９日、大阪市平野区生まれ。１７歳。８歳からボクシングを始め、平野中で野球転向も、興国高ボクシング部で競技再開。１年で中退し、２３年１２月にプロテスト合格。身長１７６センチ、右構え。母方の祖父がヘルマン・トーレス氏、祖母が日本人。