バレーボール女子日本代表の真鍋政義監督(60)の後任に、前JT監督の吉原知子氏(54)が、有力候補に挙がっていることが4日、分かった。真鍋監督の契約は今季で満了し、今後については未定だ。日本協会は今後、監督選考委員会を設置し、人選を進める。
元日本代表の吉原氏は15年にJTの監督に就任。そのシーズンでVリーグ2部に低迷していたチームを優勝に導き、入れ替え戦で勝利して1部昇格。さらに19―20、20―21年シーズンに2季連続優勝と、昨季も準優勝を果たすなど、指導実績は高く評価されている。吉原氏は今年5月末、JTを退任しており、日本代表監督就任に支障はない。
現役時代はミドルブロッカーとして、日立、ダイエー、東洋紡、パイオニアのどのチームでもリーグ制覇し、“優勝請負人”と呼ばれた。五輪には92年バルセロナ、96年アトランタ、04年アテネの3大会に出場。リーグ関係者は「日本のバレーを知り尽くしている。勉強熱心で、逆境にも強い」と吉原氏を強く推した。
外国人監督を推す声もあるが、日本協会関係者は「日本独特のバレーを理解していないと、チームの形を作るのに時間がかかる」とも指摘した。
◆吉原 知子(よしはら・ともこ)1970年2月4日、北海道・妹背牛町出身。54歳。妹背牛商高から日立入り。Vリーグでは01―02年シーズンにMVP、そのほかベスト6など受賞多数。95年にはセリエAでプレー。180センチ。