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サニブラウン、日本人初の五輪で9秒台も準決勝敗退「最後うまくまとまりきれなかった」自己新9秒96も日本92年ぶり決勝届かず…パリ五輪

スポーツ報知 2024年8月5日 3時25分

◆パリ五輪 第10日 ▽陸上(4日、フランス競技場)

 【パリ(4日)=手島 莉子】男子100メートル準決勝で、世界選手権2大会連続ファイナリストのサニブラウン・ハキーム(東レ)は敗退した。自己新記録の9秒96を出したが、届かなかった。1932年ロサンゼルス五輪6位で「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳以来、日本勢92年ぶりとなる五輪決勝を目指したが、届かなかった。

 サニブラウンは「調子よくて全部出し切る勢いでスタートしたんですけど、最後うまくまとまりきれなかったのが失速した原因。力まず自分のレースをすれば食らいついていけると言われていたんですが。縮まってはいるけど世界の皆さんもどんどん先にいっている」と答えた。

 3日の予選は、16年リオ五輪で山縣亮太が出した10秒05を越える五輪日本人最速記録の10秒02で難なく突破。快挙にも「大丈夫です、もう気にしなくて。もうどんどん上がるんで」と余裕の表情で、状態も「悪く無いッすね。(調子は)今年一番良いかも」と話していた。

 サニブラウンは5月31日のDL第6戦(ノルウェー・オスロ)で自身5度目となる9秒99をマーク。パリ五輪の参加標準記録(10秒00)を突破して日本陸連の選考基準を満たし、同種目では自身初(21年東京五輪は200メートル)となる五輪代表に内定した。

 200メートルで出場し、予選敗退した東京五輪から3年。世界大会の経験を十分に積み、今大会の目標は「メダルラインに届きたい、金メダルをとりたい」と話していた。

 ◆サニブラウン・ハキーム 1999年3月6日、東京都生まれ。25歳。小学3年から陸上を始め、東京・城西高2年時の15年7月、世界ユース選手権で100&200メートル2冠。17年は日本選手権の両種目を制し、世界選手権で200メートル決勝に大会史上最年少で進出。同年9月に米フロリダ大に進み、19年6月の陸上全米大学選手権で9秒97の日本新(当時)を樹立。21年東京五輪は200メートル予選敗退。22年世界陸上で日本勢90年ぶりの世界大会決勝に進み7位。23年世界陸上6位。190センチ、83キロ。家族はガーナ人の父と日本人の母、弟。

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