◆パリ五輪 第11日 ▽バレーボール男子準々決勝 日本2-3イタリア(5日、パリ南アリーナ)
決勝トーナメント初戦となる準々決勝が行われ、世界ランク6位の日本は同2位のイタリアにフルセットの末2―3で敗れ、2大会連続で4強入りを果たせなかった。
負けたら終わりの決勝トーナメント。試合後、フィリップ・ブラン監督の両目は、涙であふれた。目標に掲げてきた1972年ミュンヘン大会以来、52年ぶりの金メダルの夢はかなわず。選手らに胴上げされると、号泣した。
「非常に残念。勝つチャンスはあった。日本のチームを率いるのは、これが最後。さみしい気持ちがある。もう少し粘れそうな試合展開だった。悔しい、悲しい気持ちです」。今大会限りでの退任を明言した。
ブラン監督は強豪のフランスやポーランド代表を指揮。2017年、日本代表のコーチに就任した。21年東京五輪で29年ぶりの8強入りを果たし、五輪後に監督を引き受け、日本代表では2人目の外国人監督に。母国・フランスでの五輪を集大成と考え、準備を重ねてきた。
テレビインタビューでは「スタッフ選手とともに準決勝に進出するという上のレベルを目標にしてきましたので、そこがかなわなかったことは、最後悔しいところですけども、非常にいいチーム作りができてきたと思いますし、そこに関しては非常に誇りに思います」と声を詰まらせた。五輪後は、韓国のクラブチーム、現代キャピタルの監督に就任することが決まっている。