タレントのタモリ（７８）がＭＣを務めるテレビ朝日系特別番組「タモリステーション」（１７日・後８時５４分）が、昭和のＣＭソングを独自の切り口で徹底分析する。
今年は、日本最初のテレビＣＭソングとされる森永製菓の「やっぱり森永ネ」が１９５４年に誕生してから７０年の節目となる。番組では専門家の意見などをもとに「昭和の時代を作ったＣＭソング５０曲」を選出。テレビの黎明期である５０年代、高度成長期に入りテレビの普及率が爆発的に伸びた６０年代など、当時の社会情勢を踏まえながらヒットの秘密をひもといていく。
ＣＭソングの変遷をたどるとともに、それらを手がけた巨匠にも注目。５０年代に活躍した元祖ＣＭソングクリエイター・三木鶏郎さん、７０年代の業界を席巻した小林亜星さん、「浪花のモーツァルト」の愛称で親しまれたキダ・タローさん、ＣＭプランナーとしてヒット作を多数、世に送り出した佐藤雅彦さんらのすごさに迫る。スタジオには世界的バイオリニスト・葉加瀬太郎（５６）をゲストとして招き、オーケストラ＆バンドの生演奏でＣＭソングに隠されたテクニックを実演、解説する。
収録を終え、タモリは「ＣＭが時代の空気とともに変遷していくのが分かって興味深かったですね。ＣＭは時代を映す鏡、と言いますが、まさにその通り。昭和すべての年代のＣＭをまとめて見る機会はなかなかないので、とても貴重な企画」と充実の表情。「ＣＭは視聴者に訴えかけるものですが、よく見ると高度に芸術的な要素が込められてきたんですね。ＣＭの力ってやっぱりすごい」と文化としてのＣＭを考察するとともに、ＣＭソングが昭和にもたらしたパワーを実感していた。