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グレコ金・日下尚は「弱音は絶対はかない子」3歳から見守る恩師が語る素顔

スポーツ報知 2024年8月8日 22時55分

◆パリ五輪 レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級(7日・シャンドマルス・アリーナ)  ▼決勝  日下尚(三恵海運)5―2ジャドラエフ(カザフスタン)

 日下を3歳から高校生まで指導してきたのが竹下敬氏(57)だ。職場の同僚だった日下の母に声をかけて高松レスリングクラブに誘い、高松北高まで一貫して指導。相撲が競技に生きることから、小中と地域の相撲道場にも預けた。中学は「相撲7割、レスリング3割でいい」との方針で過ごさせ、部活では基礎練習と筋力トレーニングに重点的に取り組ませた。先を見据えた育成が開花につながった。

 竹下氏が競技に取り組む姿勢が変わったと感じたのは高校2年時の国体だ。初めて第1シードとして臨んだが、まさかの初戦敗退。翌日、日下は自ら頭を丸めて練習場に現れると、自主的に朝練を始めた。鏡の前でのスクワットや屋島神社の階段を使ってのダッシュを卒業まで黙々と続けた。「弱音は絶対吐かない子だった。センスがない分、努力する才能は抜きん出ていた」と教え子の強さを語った。(林 直史)

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