◆JERA セ・リーグ 巨人5―0広島(8日・東京ドーム)
巨人・戸郷翔征投手(24)が首位・広島を完封して8勝目を挙げ、1ゲーム差に再接近した。3回以降は二塁すら踏ませず、散発5安打。打っても7回に今季初安打となる適時打を放ち、9回は続投を志願。118球で今季2度目のシャットアウトを飾った。
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試合開始前、戸郷の地元・宮崎県で震度6弱の地震が発生した。毎年母校・聖心ウルスラ学園のグラウンドで自主トレを行う。「宮崎の人の温かさを感じられるし、どこでも声をかけてくれるのでうれしさを感じながら毎年練習をしています」と故郷を愛してやまない。
宮崎に帰る楽しみの一つは地元の行きつけのラーメン店に行くこと。今オフ、地元での講演会で「(ラーメン店で)会った時は声をかけてくれたらおごります!(笑い)」と呼び掛けていた。店主も「『俺はこれを食べて大きくなってきた!』と後輩にも話してくれるんです」とうれしそうに語る。
「無事を祈ることしかできないんですけど、18年過ごした町なので…」。宮崎の地で力を養ってきた右腕の力投は、地元の人々へも届いているはずだ。(巨人投手担当・水上 智恵)