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2大会連続入賞の三浦龍司に長門俊介監督「あんなに見応えのあるレースってなかなかない」3000M障害…パリ五輪

スポーツ報知 2024年8月8日 22時47分

 7日、フランス競技場で行われたパリ五輪の陸上男子3000メートル障害決勝で、21年東京五輪7位入賞の三浦龍司(スバル)が8分11秒72で8位となり、2大会連続入賞を果たした。順大時代から三浦を指導する長門俊介監督は現地でレースを見届け、「なかなか日本人では対応しきれないような展開でしたが、そこで戦えた。入賞ラインまで行けたことは、正直、彼にしかできないことだと思います。いつも彼に良いもの見させてもらっている」と笑みを浮かべた。

 1周4個の障害と、水濠(ごう)を越える特殊種目で、“サンショー”と呼ばれる。決勝のレース展開は、駆け引きたっぷりのサンショーらしいレースだった。序盤ハイペースで入り、中盤はスロー。集団になった場面では転倒する選手も出た。激しいレースの中で三浦は冷静に対応。他選手もペースを上げるラスト1周でも負けないスパートを見せ、長門監督は「今までだったら入賞も厳しいかなという位置から、みんなも上がっていく中で、ちゃんと入賞ラインまで持っていけた。この1年間やってきた部分の成果だと思います」と進化を実感した。

 読めないレース展開に、会場満員の観客もくぎ付けだった。試合後、長門監督は何度も映像を見返し、「サンショーファンになる人多いだろうなって。陸上競技であんなに見応えのあるレースってなかなかないんじゃないかな」と話した。

 東京五輪からの2大会連続入賞以上は、優勝したエル・バッカリ(モロッコ)と8位の三浦だけだった。「世界のレベルも上がってきているのは本人も一番感じています。それだけ拮抗している中で結果を出し続けていかないといけない。彼も難しさはやればやるほど感じているだろうし、でもその中で面白さも見出していると思います。彼は、3000メートル障害が好き」。三浦には、監督も認めるサンショー愛がある。来年東京での世界選手権、28年ロサンゼルス五輪へ、三浦の新たな挑戦は花の都から始まる。

 ◆三浦 龍司(みうら・りゅうじ)2002年2月11日、島根・浜田市生まれ。22歳。陸上は小1から。京都・洛南高から順大に進み、21年日本選手権は、3000メートル障害で8分15秒99の日本新(当時)で初優勝。同年東京五輪予選でも8分9秒92の日本新(当時)。五輪決勝では7位入賞。23年6月のダイヤモンドリーグで8分9秒91の日本新をマーク。同年世界選手権(ブダペスト)6位入賞。今春スバルに進んだ。168センチ、56キロ。

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