◆パ・リーグ 楽天４－５日本ハム（８日・楽天モバイル）
日本ハム・新庄剛志監督の采配がこれでもかと的中し、楽天３連戦に３連勝。２位のロッテに１ゲーム差に接近した。
まずは打。今季初めて、清宮、野村、万波をクリーンアップに並べた。「万波くんが（初戦は満塁弾で）決めて、昨日は清宮くんが決めて、今日野村くんが決めてくれるんじゃないかと思ってね」。清宮は先制打を含む２安打、野村は２か月ぶりのマルチ安打、万波は５回に１６号ソロとそろって結果を出し、１３安打の打線を引っ張った。
大胆な投手起用もハマった。１点リードの６回にはプロ２登板目、今季初登板の２１歳左腕・松浦を抜擢。母校の大阪桐蔭が快勝発進した日に剛速球を連発してプロ初ホールドを挙げた。９回には前日７日にプロ初セーブを挙げた２１歳の育成出身・柳川を再びクローザー起用。ホールドさえ挙げたことのない右腕は３人で仕留めて試合を締めた。
守備面でも神がかり的なタクトを見せた。９回裏、三塁に奈良間を起用すると、先頭・小郷の三遊間への打球を好捕し、すかさず一塁へ送球。セーフ判定が新庄監督のリクエストで覆り、超ファインプレーとなって経験の浅い柳川を救った。
打つ手が次々と当たり、楽天に３連勝。敗れた２位のロッテにも１ゲーム差に迫った。会心のタクトについて、指揮官は「前もっての準備があって冴えてるように…」と言いかけたあと、「勘ピューターでいい！」と上機嫌で帰りの車に乗り込んだ。