◆JERA セ・リーグ 中日―巨人(9日・バンテリンドーム)
巨人が9連戦中に大誤算でリリーフ陣の再整備を強いられることになった。
阿部慎之助監督が先発に抜擢したドラフト5位ルーキーの又木鉄平投手が、いきなり2発を浴びてまさかの1回5失点KO。緊急で2回から登板した高橋礼投手が、長いイニングを投げざるを得ない状況に追い込まれた。
サブマリン右腕は2回こそ無失点で切り抜けたが、3回に1点を失うと4回にも四球を挟み4連打を浴びさらに3点を失った。結局、一度勢いが付いた中日打線を止められず、3回で6安打4失点。「もうああいう流れで後から行くピッチャーってやっぱ酷だし。何投げても打たれるし。まあ、そこはしようがないよね」と阿部監督はかばった。
高橋礼が投じた球数は76。「礼も球数いっちゃって明日投げられないし、抹消するしかなかったのでね」と指揮官は説明した。チームは9連戦の4試合目で、中継ぎの台所事情は苦しく余裕がない。この日、先発が1イニングで降板したことでさらに負担がかかった。結果として、高橋礼も一度、登録を抹消せざるをえず、10日からは代わりにファームから今村信貴投手が昇格する見込みだ。
今季はリリーフ陣の踏ん張りが大きく、ここまで首位争いを演じている阿部巨人。真夏の勝負の9連戦、予期せぬ形で正念場を迎えた。