◆パリ五輪 第15日 ▽スポーツクライミング(9日、ルブルジェ・スポーツクライミング会場)
男子複合の決勝が行われ、初出場で準決勝首位通過の高校生、安楽宙斗(そらと、JSOL)が、第1種目のボルダーを終え、69・3点の首位に立った。第1課題を“一撃”で仕留めると、第2課題は唯一の完登。第3、4課題は登り切ることはできなかったが、実力の高さを見せた。続く第2種目のリードで、スポーツクライミングで日本男子初のメダルを狙う。
安楽は準決勝は圧巻で、まずボルダーでは、第1課題を2回で完登すると、誰も登り切れなかった第2課題を“一撃”で仕留め、全体トップの得点。次のリードでも全体4位で、2種目の合計得点で首位通過していた。決勝に向けては「自分がやれることをやるだけ」と語っていた。
スポーツクライミングは21年の東京五輪から採用され、同大会ではボルダー、リード、スピードの3種目による複合が実施された。日本は女子で、野中生萌が銀メダル、野口啓代さんが銅メダルを獲得し、W表彰台を飾った。そして今回のパリ五輪ではボルダーとリードの複合と、スピードの2種目での実施となった。
◆安楽 宙斗(あんらく・そらと)2006年11月14日、千葉・八千代市生まれ。八千代高3年。小学2年生からクライミング競技を始める。21、22年と世界ユース選手権リード種目で連覇。23年のW杯でボルダー、リードで総合優勝。168センチ。