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宮城仙北ボーイズ、悲願の日本一 東北勢初の快挙…エース菅原5連投 エイジェックカップ選手権大会

スポーツ報知 2024年8月11日 6時0分

◆エイジェックカップ第55回日本少年野球選手権大会 ▽決勝 宮城仙北ボーイズ(東北中央)7―3愛知名港ボーイズ(愛知中央)(8月7日・大阪シティ信用金庫スタジアム)

 2日に開幕したエイジェックカップ第55回選手権大会の決勝が7日行われた。2019年夏に東北勢最高の4強入りした宮城仙北ボーイズ(東北中央)が決勝で愛知名港ボーイズ(愛知中央)を下し悲願の日本一に輝いた。宮城仙北はボーイズリーグ他4リーグの夏季大会優勝チームが出場する「2ndエイジェックカップ中学硬式野球グランドチャンピオンシリーズ」(9月7、8日・甲子園ほか)に出場する。

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 ついに優勝旗が白河の関を越えた。仕事の都合で欠場した田中伸次監督(68)に代わり指揮を執った長男・伸明コーチ(42)は「(22年に)甲子園で優勝した仙台育英に追いつけ追い越せの気持ちで頑張ってきた」と喜びをかみしめていた。

 伸明コーチと庄子啓一スコアラー(49)は昨年、下級生チームの宮城仙北中央を指導し、選手と共に“昇格”。性格や特長を熟知した2人の選手起用、采配が的中した。

 苦しい戦いが続いた。準々決勝では越谷に6回まで2点のリードを許すも、7回に阿部琉の中越え2点ランニングホームランで同点。延長8回には1死一塁から宮野の二塁打でサヨナラ勝ち。準決勝は前年Vの明石に対し、3点リードした3回裏で降雨サスペンデッド。翌日の決勝戦前に再開したが集中力を切らすことなく、5回コールド勝ち。

 決勝戦は最速140キロ右腕のエース菅原が先発。「5連投で肩とヒジはバキバキでしたが、いけるところまで」と2回1/3を零封。下手投げの山田は、今春の招待試合で愛知名港に打ち込まれた経験から「精度を上げた変化球」を駆使してリードを保った。最後は星が締めた。

 スーパープレーも飛び出した。4点を勝ち越した直後の4回無死二塁のピンチで右飛を処理した吉野が三塁を狙った小久保を好返球で刺した。ワンバウンドで三塁手・星に吸い込まれるレーザービームで流れを渡さなかった。

 正捕手の鈴木大が同時期にハワイで行われている世界少年野球大会の日本代表に選出され不在も、阿部琉が「小学校以来」の捕手を務めMVPのボーイズリーガー賞を受賞。右腕・遊佐が準決勝で好投するなど全員でその穴を埋めた。

 試合後は、ナインが感極まって号泣し抱き合う姿が。菅原は「冬の厳しい猛練習を思い出しました」。春季全国大会出場を逃し、「今までで一番厳しい練習」(伸明コーチ)に歯を食いしばり乗り越えたことで、酷暑の夏に最高の形で結実した。

 夢の続きがある。甲子園での「2ndエイジェックカップ」だ。菅原は「(鈴木)大登ともう一度、一緒に野球をやるために勝ちたかった」。涙も乾き、笑顔になったナインが、再び頂点を目指す。

 【宮城仙北・成績】

 ▽1回戦(2日)

宮城仙北9―2 指宿(鹿児島)=6回コールド=

 ▽2回戦(3日)

宮城仙北6―2 愛知豊橋(愛知東)

 ▽3回戦(4日)

宮城仙北6―5 飯塚(福岡北)

 ▽準々決勝(6日)

宮城仙北7―6越谷(埼玉東)

 ▽準決勝(6日・万博記念公園野球場→7日・大阪シティ信用金庫スタジアム)

宮城仙北9―2明石(兵庫西)=5回コールド=

 ※3回裏1死走者なしで、降雨サスペンデッド、翌朝継続試合

 【宮城仙北ボーイズ・登録メンバー】※は主将

 ▽3年生 ※高橋一球、山田悠月、菅原駿、鈴木大登、宮野大河、西田悠隼、星遥希、山下怜歩、千葉晴翔、安田篤人、吉野諒、遊佐心翔、早川空臣、神野煌世、久保田悠正、山崎旬也、鈴木蒼翔、佐々木翼、阿部凌久士、平大地、門脇尚希、三浦貫、佐藤健、佐藤芹成、阿部琉生

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