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【甲子園】「低反発バット」導入の一因となった兄の「左顔面骨骨折」 岡山学芸館・丹羽知則が雪辱の快投

スポーツ報知 2024年8月11日 5時0分

◆第106回全国高校野球選手権大会第4日 ▽1回戦 岡山学芸館1―0聖カタリナ学園(10日・甲子園)

 高校野球の歴史が大きく変わった夏のマウンドに、“丹羽”が帰ってきた。岡山学芸館・丹羽知則の兄・淳平さん(22)は19年夏の甲子園に出場しているOB。2回戦・広島商戦に先発した初回、11球目に打球が左ほほに直撃した。「痛みよりも投げたい気持ちだったけれど、耐えきれない痛みだった」と「左顔面骨骨折」の診断を受け、降板を余儀なくされた。

 この一件が一つのきっかけとなり、高野連は今春から低反発の新基準バットを導入。バットが変わって迎える初の夏聖地では、第4日を終えて本塁打はない。この日、1―0の9回にマウンドに上がった知則は新基準バットに「(投手として)攻めやすくなった」とあの日の兄の無念を晴らすべく、12球で3人を斬り勝利へ導いた。

 「歴史的逆転は生まれにくくなったかもしれないが、1点を争う名勝負は生まれやすくなったと思う」と兄・淳平さん。しびれる場面で好救援した弟を、誇らしげな表情で見つめていた。(森口 登生)

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