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女子マラソン間もなくスタート 日本勢は一山麻緒と鈴木優花が出場 超人ハッサンは5000M、1万Mに続いてメダル狙う…パリ五輪

スポーツ報知 2024年8月11日 14時31分

◆パリ五輪 最終日 ▽陸上 女子マラソン(11日、パリ市庁舎前スタート、ベルサイユ宮殿折り返し、アンバリッド前ゴール=42・195キロ)

 陸上の最終種目の女子マラソンは現地時間11日午前8時(日本時間11日午後3時)にスタートする。

 日本勢は、21年東京五輪8位の一山麻緒(27)=資生堂=と、五輪初出場の鈴木優花(24)=第一生命グループ=が出場する。

 日本記録(2時間18分59秒)保持者の前田穂南(28)=天満屋=は9日に右大腿骨疲労骨折が判明したため欠場することが10日、発表された。補欠解除指定日(8月2日)時点では前田が出場を前提とした練習を行なっていたため、補欠解除されており、補欠選手との入れ替えはない。

 昨年9月のベルリンで2時間11分53秒の驚異的な世界新記録をマークしたティグスト・アセファ(27)=エチオピア=が優勝候補に挙がる。

 注目は、昨年10月のシカゴマラソンでは世界歴代2位の2時間13分44秒をマークしたシファン・ハッサン(31)=オランダ=。今大会は5000メートル(予選と決勝の2レース)、1万メートル、そして、マラソン。合計62・195キロを走る。日程的にも異次元の挑戦だ。2日に5000メートル予選を14分57秒65の2着で悠々と通過。5日の5000メートル決勝は14分30秒61で銅メダルを獲得した。

 終盤の日程はさらに過酷。現地時間9日午後9時30分(日本時間10日午前4時30分)に1万メートルをゴールした後、わずか34時間30分後の現地時間11日午前8時(日本時間11日午後3時)にマラソンをスタートする。どれだけ体力を回復できるか。そして、三つ目のメダルを獲得できるか。超人ハッサンの挑戦は、パリ五輪を通じて大きな見所のひとつとなる。

 1952年ヘルシンキ五輪でエミール・ザトペック(当時チェコスロバキア)が5000メートル、1万メートル、マラソンで驚異の3冠を成し遂げた。「人間機関車」と呼ばれたザトペック以来の異次元のチャレンジとなる。

 コースは五輪史上最も困難とも言われる。アップダウンの激しいタフな42・195キロ。パリ市庁舎前を出発し、ベルサイユ宮殿で折り返し、ナポレオンが眠るアンバリッドでゴールする。コース沿道はオペラ座、ルーブル美術館、コンコルド広場、トロカデロ、エッフェル塔など名所がそろう。最高地点は20・3キロ地点の183メートルで、最大上り勾配は13・5%、最大下り勾配は13・4%。箱根駅伝の上り区間の5区と下り区間の6区とほぼ同等だ。上り坂、下り坂とも激しいが、10日に行われた男子マラソンでは金メダルを獲得したエチオピアのタミラト・トラ(32)は2時間6分26秒で走破し、従来の五輪記録を6秒更新した。女子も好記録が期待される。

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