Infoseek 楽天

初出場の鈴木優花 難コース相手に「行けるところまで行く」 自己新&6位入賞「楽しかった」

スポーツ報知 2024年8月12日 5時0分

◆パリ五輪 最終日 ▽陸上 女子マラソン(11日、パリ市庁舎前スタート、ベルサイユ宮殿折り返し、アンバリッド前ゴール=42・195キロ)

 女子マラソンが11日に行われ、初出場の鈴木優花(24)=第一生命グループ=が2時間24分2秒の自己ベストで6位入賞を果たした。五輪史上最も困難と呼ばれるアップダウンの激しいコースに順応した。東京五輪8位入賞の一山麻緒(27)=資生堂=は2時間34分13秒で51位。今大会5000&1万メートルで銅メダルを獲得したシファン・ハッサン(31)=オランダ=が2時間22分55秒の五輪新記録で金メダルを獲得した。

 満開の笑顔だった。初出場の舞台。6位でフィニッシュラインを越え、鈴木は「本当に、楽しいオリンピックでした」と笑った。「初めてケニアやエチオピア選手のペース変動を体感できた」と序盤はそのスピードに圧倒されたが「つかないと入賞できない。行けるところまで行く」と決め、必死に足を回した。

 五輪史上最も困難と呼ばれる難コース。「腕を振ることによって上半身主体で動かすことができる。足に余力を持てる」と意識した。上りが始まる約14キロ、最も急な上りの約28キロ、急激に下る約32キロで、先頭集団から遅れる場面があったが、その度に追いついた。粘り強さとアップダウンへの適応能力が光っていた。

 5月に左足を痛めた中で、できることを積み重ねた。山下佐知子エグゼクティブアドバイザー(59)に「守るものは何もない。自分が行けるところは行っていいよ」と送り出された。大東大時代は富士山女子駅伝の急坂7区で1年生ながら区間新(当時)を樹立したこともあり「富士山もまあまあきつかったですが…こっちの方が圧倒的にきつかった」と振り返った。「東京世界陸上、その先のロサンゼルス五輪にしっかりと照準を合わせて頑張っていきたい」と鈴木。花の都で、さらなる飛躍を誓った。(手島 莉子)

この記事の関連ニュース