陸上界に歴史を刻んだ女子やり投げの北口榛花（２６）＝ＪＡＬ＝がつかんだ金メダル。決勝に臨んだ女王の、こだわりの詰まったスタイルが目に留まった。普段の試合でもきれいなメイクを施している印象だが、五輪では一層“きらきら”が増していた。メイクはピンクのアイシャドーの上に、大きい粒のざくざくラメがちりばめられている。“北口スマイル”がはじけるたびに、目元が印象的に輝いた。
今季定番化しつつある左右耳横にお団子を作ったヘアスタイルにはピンクの髪飾り。耳にはゴールドのピアスがキラリ。どちらもモチーフは蝶で「蝶々が舞うようにやりが飛んでいく」というゲン担ぎでもあった。スピードや勢いだけに頼らない北口の投げは、大きな放物線を描きふんわり飛んでいく。“蝶”の表現がぴったりだ。
旗手を務めた１１日の閉会式では一転して、髪は下ろしシンプルメイクで落ち着いた雰囲気だった。最もテンションの上がるスタイルで、こだわりを持って大舞台に挑む姿を見ると、より一層応援したくなる。（手島 莉子）