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佐藤アツヒロ、独立した仲間と再び一緒に「より大きなファミリー感」 新たな時代へ「みんなが、どんな時も継続」

スポーツ報知 2024年8月14日 12時0分

 俳優・佐藤アツヒロ(50)のインタビュー後編。50歳を迎えた節目の1年で、大きく変化した環境。それでも変化しなかった心境。入所から35年以上。所属事務所に残る決断を下した背景には、愛し続けた「ファミリー感」がある。その行く末に「希望」を見据えた。

 真っすぐな瞳で、佐藤は真っすぐな言葉を放った。

 「僕、この事務所が好きなんですよね」

 13歳で光GENJIのメンバーとしてデビュー。爆発的な人気を誇り、1995年のグループ解散後も、俳優業を中心に活躍。昨年8月には50歳になった。人生の大半をジャニーズ事務所、今春からは新会社「STARTO ENTERTAINMENT」で過ごしてきた。

 「この事務所は、その人自身がやりたいことや、格好良いと思えることをやる。でもね、シビアなのは人気がないとダメということ。人気者が集まる事務所なので」

 光GENJIとして、一時代を築き上げた。だが、あれから30年がたった。

 「いろいろ経験してきましたね。グループが解散してから、後輩がバンバン出てきて」。光GENJI解散以降、SMAP、TOKIO、V6、KinKi Kids、嵐…。後輩たちが、次々と国民的スターになる過程を見てきた。「僕自身はとっくに世代交代しているし、どんどん人気者が出てくる。その中で、どう生きていくか。自分でもまだ探しているんですけど」。後輩の成長を喜ぶような笑みと、自身のプライドもにじませた鋭い目つきが交じった。「切磋琢磨(せっさたくま)していく中でも家族みたいな感じがして。好きなんですよね」。何度もうなずきながら、当時を懐かしむように目を細めた。

 「先輩のバックには後輩がいて。後輩がデビューしたら、バックでは、さらに後輩が踊って。みんな小さい頃から知っていますからね。家族みたいですよ。カウントダウンコンサートなんて、まさにそうで。家族感は強かったですよねぇ」

 だが、会社も、社名も、方針も変わった。自らが多くの裁量を担うエージェント契約を締結した仲間もいる。独立を選択した仲間もいる。必然的に「家族感」は希薄になりつつある。

 「多様性の時代で仕方ないと思う。時代の流れで」。大きくうなずきつつも、少し悲しそうな表情だった「でもね」と続けた。「もしかしたらですよ。ピンチはチャンスかもしれない。今までは、(事務所を)やめた人間はなかなか一緒にできなかったけど、これから始まる時代は、より大きなファミリー感が出来上がるかもしれない。先輩から後輩までみんなね。だから、それで良いのかなって」。いろいろな生き方がある。事務所を愛する佐藤は、事務所内からよりひらけた「ファミリー感」の復活を願った。「そのためにもね『継続』ですよ。みんなが、どんな時も継続してね。それでいて、僕も一緒にいて楽しい人たちといろいろなことをやっていきたいですね」(田中 雄己)

 ◆佐藤 アツヒロ(さとう・あつひろ)1973年8月30日、神奈川県出身。50歳。87年「光GENJI」の一員として「STAR LIGHT」でデビュー。88年「パラダイス銀河」で日本レコード大賞を受賞するなど、トップアイドルとして活躍。95年にグループ解散後、主に俳優として活動。2018年には「SaGa THE STAGE~七英雄の帰還~」で演出家デビュー。血液型A。

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