◆米大リーグ ブルワーズ―ドジャース（１２日、米ウィスコンシン州ミルウォーキー＝アメリカンファミリーフィールド）
ドジャース・大谷翔平投手（３０）が１２日（日本時間１３日）、敵地・ブルワーズ戦に「１番・ＤＨ」で先発出場。５回に３試合ぶりの３６号２ランを放ち、本塁打王争いで再びリーグ単独トップに立った。並んでいたオズナ（ブレーブス）をリードした。
２点リードの５回無死一塁で迎えた第３打席だった。ブ軍先発右腕・ペラルタに対し、３ボールからの４球目、外角９３・２マイル（約１５０キロ）直球を打ちにいった。打球速度１０７マイル（約１７２・２キロ）、打球角度３６度、飛距離４２４フィート（約１２９・２メートル）。コースに逆らわず、左中間席へ打ち返した。敵地・アメリカンファミリーフィールドはこの日まで過去３試合の出場で打率１２打数５安打の打率４割１分７厘、１本塁打と相性のいい球場。初回先頭の第１打席は中飛、３回１死三塁の第３打席は二ゴロに倒れていたが、相性の良さは健在だった。
前日１１日（同１２日）の本拠地・パイレーツ戦では６打数１安打。６回に１０打席ぶりのヒットとなる右翼線三塁打を放ったが、５―５の延長１０回１死一、二塁で三邪飛に倒れるなど得点圏では４打席全て凡退。約４か月ぶりに３割を切り、８月はこの日まで９試合で月間打率１割７分９厘と不振に陥っていた。
しかし、左手骨折で離脱していたベッツが大谷の後を打つ「２番・右翼」で約２か月ぶりに復帰。３番・フリーマンとの“ＭＶＰトリオ”が完成したことで余裕が生まれ、マークが分散することによる相乗効果もあるはずだ。１１日の試合後にロバーツ監督は「走者が得点圏にいる時にスイングが少し大きすぎると思う。時には本塁打ではなく（外野）フライでもいい。翔平がミスしてしまうのは力み過ぎているからだろう」と指摘していた。２番・ベッツは３回に１１号先制２ラン。役者がそろい、大谷の本来の打撃も帰ってきた。
１１９試合目での３６号はシーズン４９発ペース。現時点で盗塁も３２決めており、４３盗塁ペースと史上６人目の「４０―４０」は射程圏内。夢の３冠王に向けても、再び上昇気流に乗る。