◆第１０６回全国高校野球選手権大会第７日目 ▽２回戦 石橋５―０聖和学園（１３日・甲子園）
春夏通じて初出場となった聖和学園（宮城）は石橋（栃木）に０―５で敗れ、初戦敗退となった。打線は散発の４安打、１１三振と振るわず、幾度となくつくった好機にあと一本が出なかった。
先発したサイド右腕・斎藤佑樹（３年）は４回に四死球などでピンチをつくり、２連続適時打などで一挙４失点。直後の５回から２番手で登板したエース・千葉桜太（３年）は「どんな展開でもチームを勝たせる」と強気の投球で背番号１の意地を見せた。
毎回走者を出しながらも１３０キロ台中盤の球威のある直球を武器に要所を締めた。７回は２死満塁で自らの二塁けん制がそれて生還を許したが、５回を５被安打５奪三振で１失点と粘投。「外角の真っすぐが通用してしっかり三振が取れた。とても楽しかったです」と初めて立つ聖地のマウンドをかみしめた。
９回の攻撃では、２死走者なしで初球に食らいつくも遊ゴロで試合終了。決死のスライディングで顔まで真っ黒にしたエースは「チームに流れを持って来られなかった」と最後は涙をこらえきれなかった。それでも、帽子のつばに記した「笑顔」を大切に「これが最後なので、反省はあまりしたくないです」と涙を拭うと「後輩たちには甲子園で１勝して、聖和学園の歴史をもう一回塗り替えてほしいです」と託した。