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【巨人】どんなモンテス…救世主の再来か 負けても兆し…阿部監督の挑戦に満点回答 …途中出場で3安打

スポーツ報知 2024年8月13日 22時48分

 巨人が天敵・才木を攻略しながらも、最後は突き放された。試合中盤からのリリーフ勝負に敗れ、首位・広島とは1ゲーム差のままも、3位・阪神とのゲーム差は2に縮まった。

 ただ、負け惜しみでもなく、確かな兆しは見えた。得点力に乏しかった打線を引っ張ってきたヘルナンデスが左手首の骨折で離脱。おそらく、今季中の復帰は難しいだろう。阿部監督がチーム浮上の功労者とまでたたえた助っ人がいなくなり、巨人ファンの間でも不安は付きまとった。いちはやく、ヘルナンデスがいた頃のバランスを整えないといけない。真っ先にやることが、それだった。

 この試合、先発・グリフィンが誤算となった。初回に2ランを被弾。すぐ1点差に迫っても、4回に3点を追加された。指揮官は左腕を4回投げ終わりで諦め、今村にスイッチ。その際、「5番・大城」のところに投手を入れ、9番に「左翼・モンテス」を据えた。来日初の外野での起用は、攻撃的布陣を作るための実験。6回にレフトフェンス手前の飛球を無難に処理した姿に、帽子を取ってたたえた阿部監督は「まあテスト形式みたいな感じになっちゃったけど、ちゃんと守ってくれたので」と合格点を与え、次戦のスタメン起用をもにおわせた。

 4回を終えて4点のビハインドを背負う中での「左翼・モンテス」。例え、そのまま負けたとしても、次につながる何かを得ることが大事になる。ただでは転ばない指揮官の挑戦は、モンテスの想像以上の活躍が「1敗の重さ」を半減させた。モンテスは5回に2点タイムリーを放ち、一度は4点差を追いついた。ヘルナンデスと同じように、流れを持ってこれる存在感。そこに確信を得られただけでも十分な収穫だった。

 幸い、首位の広島も敗れた。9月の勝負所に向けて、8月は態勢を整えつつ、広島と阪神に食らいついていくことが重要になる。その点、モンテスの力量を計れたことは大きかった。あとは、3番・坂本がどこまで復調するか。もしも期待に応えられなくても、モンテスがいる。救世主の再来が、今の巨人には必要だ。

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