将棋の藤井聡太竜王＝名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖＝への挑戦を争う第３７期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負第２局が１３日、東京・渋谷の将棋会館で行われ、後手の佐々木勇気八段が広瀬章人九段に勝利し、自身初のタイトル挑戦権を獲得した。
終局後、佐々木は「どうやったら藤井竜王と対局できるか、勝てるかぼんやり考えていた時期だった。それがこの七番勝負を戦うということで勝たなくちゃいけないという明確な命題になったので、それに向けて取り組みたい」と覚悟を語った。
本局の戦型は相掛かりに。夕食休憩後は佐々木が苦しい局面もあったが、終盤の激しい攻め合いで抜け出た。敗れた広瀬は「中終盤のミスが多かった将棋だった」と肩を落とした。
２０１７年、デビュー以来２９連勝していた藤井の連勝を止めた男として知られる佐々木は、今年３月放送のＮＨＫ杯決勝でも藤井を破り、ＮＨＫ杯での藤井の連覇を阻止している。スイス・ジュネーブ生まれの”藤井ストッパー“が満を持して番勝負で七冠と対峙（たいじ）することとなった。
竜王戦七番勝負第１局は１０月５日、東京・渋谷の「セルリアンタワー能楽堂」で開幕する。