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【甲子園】背番号「1」に返り咲いた滋賀学園・脇本耀士が「100点満点」完封 初の16強入り導いた

スポーツ報知 2024年8月14日 5時0分

◆第106回全国高校野球選手権大会第7日 ▽2回戦 花巻東0-5滋賀学園(13日・甲子園)

 滋賀学園が昨夏8強の花巻東(岩手)に快勝し、同校初、滋賀県勢としては22年の近江以来となる16強に進出した。エース右腕の脇本耀士(3年)が6安打完封。打線も全員の14安打5得点と躍動した。

 集中力を研ぎ澄ませた。9回2死、123球目。滋賀学園・脇本は花巻東・藤原凛人を二ゴロに抑え、中軸3人斬りで6安打完封を成し遂げた。同校初、滋賀県勢としても22年の近江以来となる16強進出に「最高の投球ができた。100点満点」と自己採点。「表情に出すとボールが増える」とマウンドではポーカーフェースを貫くが、試合後は笑顔が広がった。

 チームは7日の開幕戦(有田工)で夏初勝利を挙げたが、自身は3回2/3、6安打4失点で降板。初めての大舞台で集中力を欠き、変化球を思うように操れなかった。「とりあえず集中。自分のペースで持っていけるように」。この日は中盤からペースを上げ、5回以降に走者を背負ったのは6、8回のみ。ともに併殺でしのぐなど、初戦で苦しんだ変化球がさえた。高め合うように、打線も19年の津田学園以来72度目の全員安打で5点を奪った。

 新チーム発足の昨秋から背番号1を担った。今春の滋賀大会は3季続けて決勝で敗れていた近江を完封で優勝したが、マウンドにいたのは同学年の高橋侠聖だった。「(背番号1は)シンプルに結果を出した方。春は高橋が結果を出したので」と山口達也監督(53)。1番を高橋侠に譲り、自身は10番で最後の夏を迎えた。「悔しい思いはあった。甲子園では1番を背負うのを目標に投げた」。綾羽との決勝は2安打で公式戦初完封勝利。計4試合21イニングを3失点と文句なしの投球で、エースナンバーを取り戻した。

 座右の銘は「優れるな 異なれ」。「人と同じだと、そこまでしか成長できないので。限界がないところまで行きたい」と、果てしなく高い境地を目指している。視線をさらに上げた右腕が、滋賀県勢初の日本一を目指し、腕を振る。(瀬川 楓花)

 ◆脇本 耀士(わきもと・てると)2006年10月20日、大阪・平野区生まれ。17歳。小学1年時に平野エンゼルスで軟式野球を始め、4年生から堀江ボーイズでプレー。喜連中では、東住吉シニアに所属した。滋賀学園では1年秋から背番号19でベンチ入り。最速143キロ。変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリット、ツーシーム。176センチ、81キロ。右投右打。

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