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【甲子園】青森山田が打ち勝つ、11安打9得点で初戦突破・・・次戦は16日・初出場の石橋と対戦

スポーツ報知 2024年8月14日 7時17分

◆第106回全国高校野球選手権大会第7日 ▽2回戦 青森山田9―1長野日大(13日・甲子園)

 今春センバツ8強の青森山田(青森)が2回戦で長野日大(長野)に9―1で快勝し、初戦を突破した。6番・主将の橋場公祐捕手(3年)が3回に先制の2点適時打、1番・佐藤洸史郎右翼手(2年)が4回に左翼越えソロ本塁打と、“脇役”たちが活躍。中軸が無安打に終わるなか、計11安打とチーム全体で打ち勝った。聖和学園(宮城)は石橋(栃木)との初出場対決に0―5。花巻東(岩手)は滋賀学園(滋賀)に0―5で敗れた。

 戦術の幅広がる オレたちも強力打線の一員だ。11安打9得点で大勝した青森山田で、普段は“脇役”の選手たちが躍動した。まずは橋場だ。3回2死満塁。内角直球を鋭く振り抜き、先制の2点適時右前打に「とにかく先制点がほしかった場面。どんな形でも点が入ればいいと思っていた」。一塁ベース上でベンチへ力強く両手を突き上げ「(今大会)初めてのヒットがタイムリーだったので、その気持ちが出たのかな」と笑顔。扇の要は守備でも2、3回と強肩で二盗を阻止し、機動力のある相手を勢いに乗せなかった。

 4回1死からは1番・佐藤洸が大会2号となる一発を放った。高めの直球をたたき、左翼ポール際へ飛び込むソロ弾に「打った瞬間、球場が盛り上がった。うれしかったです」とこちらも笑顔。今春のセンバツは、けがもあって無安打に終わり、これが甲子園初安打。メンタルトレーナーの指導を受け「調子の良かった前の自分に戻ろうとしている。新しい自分をつくっていこうと言われて、気持ちを変えていった」。青森大会決勝では逆転の満塁弾を放った男が、聖地でも成長した姿を見せた。

 打線で注目を浴びるのは高校通算28本塁打の4番・原田純希(あつき)一塁手(3年)や、木製バットで安打を重ねる5番・吉川勇大遊撃手(3年)ら主軸が多い。しかし「チーム打率も4割を超えている(4割1厘)し、打線には自信がある。スタメンの中でも競争がある」(橋場)。全員で競い合い、高め合ってきた。この試合は3、4、5番で計11打数無安打に終わったが、9番のエース・関浩一郎投手(3年)を除く5選手が複数安打をマーク。兜森崇朗監督(45)も「橋場(の一本)が一番大きかった。戦術的にも幅が広がりますね」と好調な打線をたたえた。

 春夏連続の8強入りを目指し、16日の3回戦は石橋と対戦する。「相手に合わせず、自分たちらしい戦いができればいい」と意気込んだ橋場主将。隙のない打線が、まだまだ得点を量産する。(有吉 広紀)

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