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VTuber歌手・星街すいせい、目標は武道館ライブ「新しい表現者」として新時代の先駆けになる…インタビュー

スポーツ報知 2024年8月16日 7時0分

 VTuberの星街すいせいが3月にリリースしたシングル曲「ビビデバ」が大ヒットしている。YouTube上のミュージックビデオ(MV)が7400万回以上再生(15日時点)を記録しており「YouTubeMVランキング」では週間3位をマーク。反響を受けて今月7日にはCD版もリリース。画面上のキャラクターの姿でYouTubeに動画投稿などをするVTuber歌手としては異例の飛躍を遂げている。

 このほどスポーツ報知のインタビューにリモートで答えた星街のキャラは「永遠の18歳」。インタビューした画面からは表情やしぐさなど動きがないため感情を読み取ることは難しかったが、いわゆる「中の人(キャラターの演者)」という概念はここでは存在しない。記者も対面で人と接するときと同様に、目の前に実在する人間として取材を続けた。

 「ビビデバ」は自身の6周年ライブに向けた最新曲。制作について星街は「ライブのコンセプトが時計とネオン。時計といえばシンデレラのイメージがあるなって話になって“令和のシンデレラ”がテーマの歌詞になりました」と明かした。シングルでは自身4回目となるCD化に関して「CDで出すという考えは自分の中にはなかったけど、欲しいって思ってくれる方がめちゃくちゃいるかもしれないし、挑戦してみよう」と一念発起した。

 2018年にデビューすると、VTuberとして初めて「THE FIRST TAKE」や野外ロックフェスに出演。新スタイルの先駆者としてその名をとどろかせており、ワンマンライブも21年に豊洲PIT、昨年には東京ガーデンシアターで開催するなど年々拡大している。昨年リリースした2ndアルバム「Specter」では「オリコンデジタルアルバムランキング」「ビルボードダウンロードアルバムチャート」で共に週間1位を獲得した。

 あまりの快進撃に「自己分析できていない部分でもあって」と驚きを隠せない。それでも、根本にあるのは他のアーティストと同じように「歌が好き」の気持ち一つ。「ずっと歌いたくてカバー動画を出したり、オリジナル曲を作ったり、ライブをしてみようという感じでやり始めていたらいつの間にか大きいステージに立たせてもらえるようになった。やりたいことをやっていたのが良かったのかな」と振り返った。

 今の目標は日本武道館でライブを行うこと。「初期の頃から掲げていたのでかなえたいです」と熱を帯びる。

 顔出ししないAdo、音声ソフトの初音ミクらとは異なるアプローチで人気を獲得した星街。「新しい表現者の形として定着していったらいいのかなと思います」と新時代の先駆けとなることを誓った。(松下 大樹)

 ◆星街 すいせい(ほしまち・すいせい)2018年3月22日デビュー。永遠の18歳。19年、VTuber事務所「ホロライブプロダクション」に所属。21年6月、YouTubeチャンネル登録者数が100万人を突破。愛称は「すいちゃん」。

 ◆VTuber バーチャルYouTuberの略語。二次元上に映すアバターを自分の姿として動画投稿やライブ配信などを行うYouTuberのことを指す。2016年にこのスタイルで登場したキズナアイが第一人者とされ、世界中に浸透した。ちなみに、「千本桜」で有名な初音ミクは不特定多数の人が利用できる音声ソフトであり、VTuberとは別物。

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