◆パ・リーグ 日本ハム6―1ロッテ(15日・エスコンF)
ロッテにとっては、見たくなかった真夏の夜の悪夢だった。先発の佐々木がまさかのアクシデントに見舞われて緊急降板し2位・日本ハムとのエスコン今季最終戦は黒星。今カード1勝2敗と負け越して1ゲーム差をつけられ、クライマックスシリーズ(CS)第1S本拠地開催のかかる2位争いで一歩後退した。
「投球は何とかいけそうだったのですが、それ以外のプレーができなそうだったので(降板は)総合的な判断です」
試合後、無念そうな表情で佐々木が振り返ったのは2回1死の場面だった。浅間のワンバウンドした打球が、左アキレスけん付近を直撃して強襲安打。一度、三塁ベンチ裏で治療後、再びマウンドに上がり、投球練習をしたが結局、続投を断念した。1回1/3、打者5人に16球を投げて1安打無失点、1三振、直球の最速は158キロ。初回から抜群の滑り出しだったが、早期降板に肩を落とした。
佐々木の前に、打の主力も欠いていた。「2番・中堅」で先発した高部が、初回の攻撃で三盗を決めた際、膝を痛めて初回の守備に就かずに交代した。投打のキーマンが2回までにグラウンドを離れる異常事態。佐々木から代わった坂本は3回、水野に2ラン、レイエスに3ランを浴びるなど1回2/3を6失点と主導権を奪われ、打線に加藤貴を攻略する力は残っていなかった。
手痛い連敗に吉井監督は「予想通りにはいかなかった。朗希が1回(1/3)でマウンドを降りるとは思わなかったのでね」と落胆。佐々木の今後については「もう少し様子を見ないとわからない。チームドクターが来ていたのでチェックはしてもらって、今のところ、そんなに大きなけがにはなっていないということです」と説明した。16日からは首位ソフトバンクと3連戦。最低でも2位になってZOZOでCS第1Sに臨むためにも、ショックを引きずっている時間はない。