阪神・森下翔太外野手（２４）が１５日、シーズン最終盤へ向けた覚悟を明かした。後半戦は絶好調で１３日の巨人戦（東京Ｄ）では、プロ初の４番を任された。両リーグトップタイの得点圏打率３割５分２厘を記録するなど飛躍を続ける２年目。好調の要因を阪神担当の直川響記者が「見た」。
自信と覚悟が共存しているように見えた。両リーグトップタイの３割５分２厘をマークする得点圏打率。「意識していること。もっともっと打てる場面はある」と、好機での一打にこだわりを明かした。その表情には、中軸を担う男の決意が垣間見えた。
後半戦は１８戦で打率３割８分８厘。５本塁打、２０打点と量産態勢に入った。その要因の一つに脅威的な打球速度がある。昨季は平均１４４キロだったが、後半戦開幕から８月上旬にかけて平均１５０キロ超えを計測。５本塁打１６打点を記録した３、４月以来の好調ぶりだ。「（打球速度の平均１５０キロ超えは）昨年のＮＰＢではヤクルト・村上しか超えていない数字」と球団関係者。昨オフは入寮前の体力測定で負傷した影響で取り組めなかった筋トレに今オフは午前中の２～３時間を捧げた。体重５キロ増に成功し「時間を確保できたから、質のいい筋肉になった。ボールに力を伝えられている」と、手応えを口にする。７月上旬には２軍降格も経験したが、打撃フォームを微修正。構えが安定した相乗効果もあり、打球に力強さが増した。
チームは３カード連続の負け越しで、真夏の９連戦を３勝６敗で終えた。首位・広島とは４ゲーム差で、１６日からの中日３連戦（バンテリンＤ）に向けて名古屋入りした。「勝たないと意味がない。また、ここから仕切り直したい」と、決意を新たにした。今季の対中日戦は打率３割４分とお得意様。１４日に誕生日を迎えた２４歳が岡田虎を再浮上させる。