Infoseek 楽天

【札幌記念】岩田康誠騎手「最高です!」付きっきりで乗り込んできたノースブリッジで重勝3勝目 強力ライバルを圧倒

スポーツ報知 2024年8月19日 6時0分

◆第60回札幌記念・G2(8月18日、札幌・芝2000メートル、良)

 サマー2000シリーズ第4戦、第60回札幌記念・G2は18日、札幌競馬場で行われ、5番人気のノースブリッジが快勝し、重賞3勝目を挙げた。16日付のコラム「熱血!競馬道」で付きっきりで歩んできた相棒への手応えをつづっていた岩田康誠騎手(50)=栗東・フリー=は「最高です!」と歓喜した。

 確かな自信があるからこそ手綱を押した。大外枠からスムーズに2番手を確保した岩田康とノースブリッジが動いたのは3角過ぎ。直線入り口では早くも先頭に立つ。迷いはない。大きく振り下ろした左ステッキから伝わる強い闘争心。追えば追うほど伸びそうな力強い末脚で後続を寄せつけない。G1馬3頭に昨年の覇者も完封。1馬身3/4差でゴール板を駆け抜けた直後、力強く何度も左拳を握りしめた。

 昨年のアメリカJCC以来、3つめの重賞タイトル。「初めて完璧に近いレースができたと思います。3コーナー過ぎから4コーナーで素晴らしい瞬発力を出せました」と岩田康は喜びをかみしめた。本来は環境の変化に弱いタイプだが、今春はカタールと香港への遠征に挑戦。現地ではもちろん、カタール遠征前には出国検疫中の栗東で競馬開催日に深夜3時から調教に乗ったこともある。

 すべてはパートナーを万全の態勢で送り出すためだった。現地では4、3着と好走。「カタールや香港での経験で馬が充実していました」。奥村武厩舎とは函館記念を勝ったホウオウビスケッツと同じタッグでもある。「恐らく函館記念の再現を考えているんだろうなと推測したけど、余計なことを言わずにジョッキーに任せました」と奥村武調教師は笑う。騎手で同一年の函館記念、札幌記念連勝は13年の武豊以来史上3人目(札幌記念が芝開催になった90年以降)。「最高です!」と今年50歳のベテランは笑みを浮かべた。

 今年の大目標は暮れの香港遠征(12月8日、シャティン競馬場)。今回のレーティング次第で香港カップ(芝2000メートル)出走への道も大きく開ける。「去年のノースブリッジと違うところを見せたいと思います」と岩田康。常に寄り添い、信頼を深めてきた人馬が再び大舞台へ打って出る。(山本 武志)

 ◆ノースブリッジ 父モーリス、母アメージングムーン(父アドマイヤムーン)。美浦・奥村武厩舎の牡6歳。北海道新冠町・村田牧場の生産。通算成績は18戦7勝(海外2戦0勝含む)。主な勝ち鞍は22年エプソムC・G3、23年アメリカJCC・G2。総獲得賞金は3億2425万8400円(海外7950万2400円含む)。馬主は井山登氏。

この記事の関連ニュース