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松山英樹と急造タッグの田渕大賀キャディー「緊張で毎日眠れなかった」 次週から早藤将太氏が復帰

スポーツ報知 2024年8月19日 8時33分

◆米男子ゴルフ プレーオフ第1戦 フェデックス・セントジュード選手権 最終日(18日、米テネシー州メンフィス・TPCサウスウインド=7243ヤード、パー70)

 単独首位から出たパリ五輪銅メダルの松山英樹(LEXUS)は4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの70で回り、通算17アンダーとし、2月のジェネシス招待以来となる今季2勝目、通算10勝目を挙げた。プレーオフシリーズでの日本勢の優勝は初。年間ポイントランクは8位から3位に浮上した。

 五輪後にフランスから米国に戻るため経由地のロンドンで出かけた際、盗難に遭った。一緒にいた早藤将太キャディーと黒宮幹仁コーチのパスポートを入れたバッグが持ち去られ、松山も財布を失った。銅メダルは無事だったものの、日本帰国を強いられたキャディーに代わり、普段は久常涼のバッグを担ぐ田渕大賀キャディー氏と回る緊急事態。迎えたピンチを「新鮮な感じ」とプラス材料に変えた。優勝が決まると、田淵キャディーと抱き合い、背中を優しくたたいてねぎらった。

 田淵キャディーは試合後に中継局のインタビューで「本当に松山さんに感謝です。自分は本当に何もできないので、一番近くでギャラリーをさせてもらっていたっていう感じです。もう全部がすごかったです。本当に自分は横を歩いていただけ。申し訳ないですけど、優勝させてもらいました」と控えめに喜びを口にした。

 急造タッグが決定後、強い緊張感に襲われ「毎日眠れなかった」と打ち明けた。「今後PGAツアーに出てくる選手に、この経験を伝えて生かせていけたらなと思います」。プレーオフシリーズ初戦での大役をやり遂げ、安堵(あんど)の表情を見せた。次週のBMW選手権から早藤キャディーが復帰する予定だ。

 ◆プレーオフシリーズ 2007年に始まった制度。試合ごとの順位を換算した年間ポイントランク上位70人が第1戦、2戦目のBMW選手権は50人、最終戦のツアー選手権は30人と出場選手数が制限される。今大会とBMW選手権は優勝で2000点など通常大会の4倍のポイントが与えられる。最終戦はポイント1位は10アンダー、2位は8アンダーからスタートするハンディキャップ方式戦。ツアー選手権を制した選手が年間王者となり、2500万ドル(約37億円)のボーナスを獲得する。

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