◆プロボクシング「３１５０×ＬＵＳＨＢＯＭＵ ｖｏｌ １」 ▽ＩＢＦ世界フェザー級（５７・１５キロ以下）挑戦者決定戦１２回戦 同級２位レラト・ドラミニ―同級３位・亀田和毅（２４日、大阪・大和アリーナ）
ＩＢＦ世界フェザー級２位のレラト・ドラミニ（南アフリカ）が１９日、大阪市内で練習を公開し、同級３位・亀田和毅（ＴＭＫ）との指名挑戦者決定戦に向けて、徹底的に手の内を隠した。ボクシングシューズを履かずにリングイン。本来、右構えだが、この日はぎこちないサウスポースタイルでシャドーボクシングとミット打ちをそれぞれ３０秒ほど行って練習を終了した。亀田陣営から和毅の父である史郎トレーナーが視察していたため警戒したと見られる。
ドラミニは練習前の会見で「日本の暑さは全く問題ない。順調に調整できているし、コンディションは良いですね」と万全であることをアピール。
「俺は試合で対戦する選手を自分より優れていると思ったことは一度もない。亀田も同じで、自分より優れているとは思っていない」と自信たっぷりに語った。
１０日（日本時間１１日）行われたＩＢＦ世界フェザー級タイトルマッチで挑戦者のアンジェロ・レオ（米国）が王者ルイスアルベルト・ロペス（メキシコ）に１０回ＫＯ勝ち。「ずっとロペスをターゲットにしていたから多少びっくりはした。でも新王者のレオも良い選手だと思うが、オレは勝つ自信がある」と早くも亀田を破って挑戦権を得て、世界王座に就くことを見据えた。
ドラミニの会見には史郎トレーナーも”参戦”。ドラミニと和毅は昨年１０月のＩＢＦ世界フェザー級２位決定戦で戦い、ドラミニが判定勝ちしているが、「和毅はトレーナーをオレに変更している。その点は注意した方がいい」と警告した。さらに、「和毅はボクシングスタイルを攻撃的なスタイルに変更しているが、それに関しては」と質問。ドラミニは「攻撃的なスタイルで、接近戦で勝負してもらえた方が自分はやりやすいね」と余裕を見せて答えた。
史郎トレーナーからは異例の要望も。「日本では最近、計量オーバーが多発している。体重の方は大丈夫か？計量オーバーだけはやめて欲しい」。体重超過への警戒感を示したが、ドラミニは「今までのキャリアで計量オーバーしたことはない。それは心配しないでもらいたい」と減量も順調であることをうかがわせた。
会見の最後に「２４日の試合ではまた自分が勝ちます。試合を楽しみにしてください。良い試合をお見せします」と返り討ちを宣言した。
練習視察後、史郎トレーナーは「ドラミニは真面目。こっちが盛り上げようとしても全然しゃべらんな。普通のことしか言わん」と苦笑。実際に対面し、「もっと大きいイメージがあったが、実際に会ったら小さかった。これならパワーアップした和毅が吹っ飛ばすと思う。試合を楽しみにしといてください」と試合前の敵陣視察に十分な収穫を得たようで、和毅のリベンジに手ごたえを感じていた。